新 三匹の子豚Ⅰ
しばらく経ってようやく三匹の家が完成しました。
「今度は丈夫だから安心だ」と、ブーが言うと、
「うん、俺もそう思う」と、フーが言いました。
「今度は誰の家も壊れたりしないね!」と、ウーも嬉しそうに言いました。
しかし、それから一週間もしない内に、震度六を超える大地震がその村を襲ったのです。
最初はぐらぐらっと揺れ、それが次第に大きくなっていくと、さすがに三匹も不安になって表へ出ました。
そしてみんなで広場に行って、地震が収まるのをじっと待ちました。
幸い早目に非難したので、三匹とも怪我をすることもなかったのだけど、家に帰ってみて驚きました。
「あっ! オイラのレンガの家が……」
ブーが思わず叫びました。
「俺の宮大工工法の家が……」
フーが泣き崩れました。
「どうして僕の家まで……」
ウーもショックで膝を折ってしまいました。
そうです。三匹が自信をもって建てた家が、ぜーんぶ残らず倒壊していたのです。
三匹がショックに打ちひしがれていると、そこへ意地悪な狼がやってきました。