新 三匹の子豚Ⅲ
昔むかし、ある小さな村にとっても仲良しの三匹の子豚が住んでいました。
その日、三匹が家のそばで石蹴りをして遊んでいた時のことです。
「あれっ? 誰かの声がするぞ!」
長兄のブーが突然言いました。
「ええっ?……」
真ん中のフーと一番下のウーが声を揃えてそう言うと、じっと耳を澄ませました。
「本当だ。誰かが叫んでいるみたいだ」
フーがびっくりして言いました。
「うん、聞こえる。あれはきっとウルフルくんだよ」
ウーが自信あり気に言いました。
「うん、そうみたいだね。どうしたんだろう?」
三匹が心配そうに声のする方を見ていると、今は仲良しの狼のウルフルが、必死でこちらへ向かって走って来ます。大声で叫びながら。
「大変だー! 大変だー!」
肩を激しく上下させながら息を切らし、ようやく子豚たちのそばまで来たウルフルが言いました。
「た、大変なんだ! トンコ婆さんが……」
「えっ、トンコ婆さんがどうしたの?」
ブーが尋ねました。
トンコ婆さんというのは、三匹の子豚たちのおばあさんなのです。ウルフルは息が切れてものが言えないみたいです。
「ねえ、トンコ婆さんがどうしたんだよー!」
じれったくなったフーが再度尋ねました。
「大変なんだ! トンコ婆さんが…村外れで…倒れてるんだ…」
そう言い終わると、疲れ果てたのか、その場に座り込んでしまいました。
「ええっ! そりゃあ大変だ。どうしよう……」
ブーが驚いてオロオロしています。フーとウーもどうしていいか分かりません。
「そうだ!」
ウーが突然手を叩いて言いました。
「兄さんたち、近所の仲間たちに知らせて、みんなでトンコ婆さんを助けに行こうよ!」
「そうだ! そうしよう、そうしよう」
それからみんなで手分けして近所の家を一軒一軒回り、トンコ婆さんのことを話して応援を頼みました。
なにぶん田舎の小さな村なので、一軒一軒が離れていて、それらを回るだけでも大変なんです。それでもようやく数人の仲間が集まったので、みんなで揃って村外れまで行きました。
トンコ婆さんの倒れている場所を知っているウルフルが、みんなの先頭に立って「こっち、こっち」と言いながら先導していきます。
その日、三匹が家のそばで石蹴りをして遊んでいた時のことです。
「あれっ? 誰かの声がするぞ!」
長兄のブーが突然言いました。
「ええっ?……」
真ん中のフーと一番下のウーが声を揃えてそう言うと、じっと耳を澄ませました。
「本当だ。誰かが叫んでいるみたいだ」
フーがびっくりして言いました。
「うん、聞こえる。あれはきっとウルフルくんだよ」
ウーが自信あり気に言いました。
「うん、そうみたいだね。どうしたんだろう?」
三匹が心配そうに声のする方を見ていると、今は仲良しの狼のウルフルが、必死でこちらへ向かって走って来ます。大声で叫びながら。
「大変だー! 大変だー!」
肩を激しく上下させながら息を切らし、ようやく子豚たちのそばまで来たウルフルが言いました。
「た、大変なんだ! トンコ婆さんが……」
「えっ、トンコ婆さんがどうしたの?」
ブーが尋ねました。
トンコ婆さんというのは、三匹の子豚たちのおばあさんなのです。ウルフルは息が切れてものが言えないみたいです。
「ねえ、トンコ婆さんがどうしたんだよー!」
じれったくなったフーが再度尋ねました。
「大変なんだ! トンコ婆さんが…村外れで…倒れてるんだ…」
そう言い終わると、疲れ果てたのか、その場に座り込んでしまいました。
「ええっ! そりゃあ大変だ。どうしよう……」
ブーが驚いてオロオロしています。フーとウーもどうしていいか分かりません。
「そうだ!」
ウーが突然手を叩いて言いました。
「兄さんたち、近所の仲間たちに知らせて、みんなでトンコ婆さんを助けに行こうよ!」
「そうだ! そうしよう、そうしよう」
それからみんなで手分けして近所の家を一軒一軒回り、トンコ婆さんのことを話して応援を頼みました。
なにぶん田舎の小さな村なので、一軒一軒が離れていて、それらを回るだけでも大変なんです。それでもようやく数人の仲間が集まったので、みんなで揃って村外れまで行きました。
トンコ婆さんの倒れている場所を知っているウルフルが、みんなの先頭に立って「こっち、こっち」と言いながら先導していきます。