Plam2
知ってるか。いくら手段が発達したって、使うやつが変わらないなら、効果なんてないに等しい。せいぜいちょっと便利、程度。
一体なんのことか?
それはね
「…とお」
地球のどっか。夜の中で沢田は呟く。手には地球儀。仕事用ではない。プライベート用だ。沢田にはそんなグローバルな視野が必要になるような恋人がいる。
でもっていくところはグローバルなくせに、帰るところは恋しい自分ではなく故郷、という雲雀恭弥。こんな言葉恐ろしくてあてはめたことはないが、あれはたぶんホームシックの最大進化バージョンなのだろう。おうちが好きで自宅警備隊の最凶型。考えれば、あの人結構あれな人だ。
でもな。まだましなんだよ。まだ地球儀の上。まだ大気圏内。あの人少しでも興味持ったら宇宙にぽぽぽぽーんいってしまいそう。そうなったらどうすればいい。
今だってありとあらゆる情報化社会の恩恵をプライベートには反映させてくれないというのに。この前やっとしぶしぶヒバードが伝書鳥をつとめることを了承してくれたが。っていうか本当なんでなんだよ。
なんであれだけいかがわしいことしといて、会いたくなるからやだ、なんていっちまうんだ。バカ。