Plam2
七篠由良さんと連動。
医療の現場とは、救いがたい喜劇が混じることがある。例えば、車に跳ねられた一家を担う男。その下着が、華やかなパンティであったり。ちょっと肩がぶつかっただけで複雑骨折をする青年がいたり。最も、命があるからこその喜劇である。女性物のパンティにしろ、激しすぎる骨粗鬆症にしろ、生きている。だからこそまだ、いい。
なので、その現場を目の当たりにしても、救急隊員一同瞬間的な動揺を見せはしたものの、直ぐ様行動を開始した。逃避ではなく行動だ。その一切に無駄はない。この素晴らしい判断能力こそを、生命を尊ぶ心を人は評価すべきなのだ。例え。
例え、発揮される現場が、男同士の濡れ場であろうとも!
方や世間のはみ出し者のマフィアのボス。
方や世間を好き勝手に秩序だてる組織のボス。
彼らのセフレなのだか恋人なのだか熟年男夫婦なのだかの営みの果て、腹上死を防がんとするその意志を!
「頼む、リボー…オレを殺してもいい。やめてくれ」
「自分の情人とセックスの最中にアルコール中毒と貧血。一般の医療施設に搬送される。そして、俺様が引き取りに来たのが搬送から2時間後。で」
死神は、鎌を振り上げるが如く、笑った。
「その間ずっっと、後ろにいとしいいとしい男を加え込んでた感想は?ボス」
「死ぬ気弾撃って!今なら死ねるっっ」
「断る。死ぬ気で雲雀を殴りにいったらマジで殺すしかねえ」