BOKORI TITLE 10
04:叫ぶ
あんたが身を引きちぎらんばかりに捩って。突っ伏して、四肢がまるで生まれたばかりの鹿のよう震え、身体中裏返すような声で叫ぶ。
そんな想像をしてにやついたことはあった。なんだか切なくなったこともあった。
だけどまさか。
「ぴーっ」
まさか。
「ぴっ」
ヒバードと精神的交替をして。
「ソーショクドーブツ」
ぴーぴーぴーぴー。ソーショクドーブツっソーショクドーブツ。囀ずりながら。オレの膝の上、横抱きされるあんたなんて、おがめるとはおもわなかった。手足長いから歩きにくいらしくなんか転ぶし、っていうかあんたの体で転ぶってもう、色々耐えられないわけで。だから膝の上乗っければ頭ふごふごされるし。え?ヒバリさんinヒバードはどこ?
オレの胸ポケットの中入って、なんか乳首つついてるよ。
「もういやだああああああああっ…あんっ」
作品名:BOKORI TITLE 10 作家名:夕凪