小林賢太郎ライブポツネン2011 The SPOT 二次小説
「さて、国に帰る前にこの穴を埋め戻す必要があるな。このままにしておいて万が一誰かが落ちたとあっては夢見が悪い」
「あの…王様」
「なんだ?」
「王様は…なんで僕なんかを捜していたんですか?僕が穴の底にいた理由だとか、そういうことをなんで聞かないんですか?それに、なんで僕の考えていたことがわかったんですか?そういえば継ぎ足したロープにも見覚えが…」
「ずいぶんと聞きたいことがあるようだが…全部ないしょだ。うるうびとを必要としていた王様がいて、誰かに必要とされたかったうるうびとがいて、二人の目的が一致した、というだけで十分ではないかな?」
「……」
「なんにせよ…王様はやっと見つけたうるうびとを手放すつもりはないということだよ」
作品名:小林賢太郎ライブポツネン2011 The SPOT 二次小説 作家名:泡沫 煙