Day After Tomorrow
Prologue
時々思い出すのは、木々の間から漏れる木漏れ日の光だった。
緑が濃く風はさわやかで、太陽はまぶしく輝いていた。
あまりにも光が強いのでそれを遮ろうと目をつぶると、一瞬にしてあたりは真っ暗になった。
もうそこには太陽の光も暖かさもなく、凍えるような闇しかなかった。
―――自分しかいない。
誰もいない、真っ暗な静寂が支配していた。
それでも自分は一人で、歩き続けていかなければならない……
作品名:Day After Tomorrow 作家名:sabure