風丸受けまとめ
*宮→風
僕は風丸さんが好き。
それは既に陸上部内では周知の事実だったし、僕の好意に気付いてないのなんて風丸さん本人くらいだ。
だから僕がサッカー部に転部した時も皆呆れたような顔でわりとあっさり許してくれたし、転部先でも若干そんな空気を感じた。
晴れて僕はサッカー部に入部でき、これでいつだって風丸さんと一緒にいれるようになったのだ。
「二年も半ばなのに、なんで転部しようなんて思ったんだ?」
風丸さんが首を傾げながら聞いてきた。反動でさらりと流れる青い髪がすごくきれい。
「それは風丸さんと一緒にいたかったからですよ!」
と答えると、風丸さんは照れ臭そうに微笑んだ。風丸さんは僕が純粋に風丸さんを好いていると思ってくれているのだ。
そんな純粋な風丸さんを不純な目で見ているなんて、僕はなんて厭らしいやつなんだろう。
「俺も、宮坂と一緒が良かったから嬉しいよ。」
きっと風丸さんの言う"一緒"と僕の言う"一緒"は意味も種類も違う。けど風丸さんも同じ事を思ってくれていた事に僕は舞い上がった。
勢いつけて風丸さんに飛びつくと、うわっ、と驚いた声を出しながらもしっかりと受け止めてくれた。なんて優しいんだろう。
ごめんなさい、
ごめんなさい。
僕は謝罪の言葉を心の中で繰り返して、今日も笑顔で風丸さんの隣に立つ。