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黄龍妖魔学園紀 ~いめくらもーどv~

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「じゃあ、十分で支度。遅れたら待ちません」
「ああ。――勝手に行くんじゃないぞ」
「頼んだからには、頼りにする。――行くぞ、皆守」
 明るい口調が不意に真剣味を増す。名を呼ばれ、皆守は微かに目を見開いた。そして、頷くと、無言で寮の扉を開け、早足で去っていく。
 その背中を見送ってから、京也は空を見上げた。
 雪は、ひどくなる一方だった。この分では《墓》までの道は、ひどいことになっているだろう。
 大きく息を吐く。
「――終わり、ね。ホントなんだか」
 先ほどまでの態度とは矛盾することを口にし、京也は肩をすくめた。
 ポケットに手をつっこみ、白い息を吐く。
 指先は、外からは見えない暖かな場所で、ゆっくりとリズムを刻んでいた。