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【けいおん!続編!!】 水の螺旋 (第三章・DIVE) ・下

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 姫子はわざと軽い口調で云った。他人の事情に介入したがるこの連中に、肩すかしを喰らわせてやりたかったからだ。
「そんなあ~」
 唯が残念そうな声を漏らす。姫子はそんな唯を見て、クスッと笑った。どうして唯がそんなに残念がる必要があるのか。唯はきっと、心の優しい子なのだ。自分自身と同じぐらい、他人を思いやれるような綺麗な心の持ち主なのだ。
そんな汚れを知らない唯だからこそ、少し意地悪なことを云ってやりたい気もする。
 姫子は少し目を細めて笑いながら云った。
「唯、あなたがうらやましいわよ」
「…はぇっ!?」
 唯が素っ頓狂な声をあげる。
姫子は構わず、憂に「ワインはどこに片づけたらいい?」と云って、憂と一緒に台所の方へと歩き出した。

 賭里須 凜。彼は一見、不可解な人間だ。けれどその実は、きっと誰よりも分かりやすい、一本の線なのだ。
 ワインを片づけながら、姫子はそう考えていた。