二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」
無未河 大智/TTjr
無未河 大智/TTjr
novelistID. 26082
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

とある夢幻の複写能力<オールマイティ>

INDEX|12ページ/38ページ|

次のページ前のページ
 

キャパシティダウンが作動している中で飛ばされたが、幸いにも無傷だった
ここまでして叶がやりたかったことは一つ
キャパシティダウンを止めること
無能力者である自分はこの影響を受けない
それを思ってだろう
だからこそ
「私が…みんなを!!」
涙子は目の前のパソコンを操作し、探る
そのころ
「…結局、何が望みなのよ」
「…絶対能力…」
叶は言う
「それの創造だろうよ。この子供たちを使って、春上を、絶対能力者に進化させる…」
「そうだ、よく分かってるじゃねぇか」
その手には能力体結晶があった
「…能力体結晶を使ってやることなんざ、それくらいしかねぇだろ…」
「まあそうだな。後は意図的に能力を暴走させるとかしか能がねぇしな」
何を思ったか、テレスティーナは美琴に歩み寄る
「そういえばお前、面白い事言ってたなぁ」
そして持っている棒で美琴の首を突き持ち上げる
「スキルアウトはモルモットじゃない?そぉだ、スキルアウト"だけ"がモルモットじゃない。お前ら全員がモルモットだ。絶対能力者さえ誕生すれば、こんな街用済みだろぉがよぉ!!」
そして止めを刺そうとする
しかし
『モルモットだろうがなんだろうが、そんなの関係ない!!』
スピーカー越しに聞こえる
涙子の声だ
『私の友達に…手を出すなぁぁぁぁ!!』
刹那、甲高い音が一瞬にして消えた
その瞬間から能力者たちは持てる能力を発揮する
黒子はテレスティーナの手に金属矢を飛ばし
その反動で下りることのできた美琴は女を電撃で持ち上げ、飛ばした
叶はテレスティーナの落としたものを拾い上げ、女を見る
「…これ、体晶だな。預かっとくぜ」
「…もういい、そんなもん。全部まとめてブッ飛ばしてやんよぉ!!」
テレスティーナは立ち上がり、持っていた棒を展開させる
「コイツは第三位であるテメェの能力を解析して作ったもんだ。テメェよりも強力になぁ!!」
その棒は展開部を中心に電気を迸らせていた
「下がってろ、御坂。俺がやってやる」
叶は出ようとした美琴を制する
「…コイツは体晶だ、分かるよな、テレスティーナ」
叶は先ほど拾ったものを取り出す
「そして俺には適正がある。…コイツのな」
そしてそれをケースから出し、一回ペロリと舐める
「するとどォなるか、分かるよなァ」
テレスティーナは舌打ちをした
「まあそんなもン使っても意味ねェだろォな」
叶は鉄球をふわりと投げ上げる
「…一回死の淵見て来い、クソ野郎が」
その鉄球をはじき、超電磁砲を撃つ
同時に女もレールガンで応戦する
その光条はぶつかり合い、二人のほぼ中心で拮抗する
しかし
叶が目をグワッと開くと、能力が暴走し、超電磁砲が強化される
それによりテレスティーナの放ったレールガンは押し負け、吹っ飛ばされた
そして女は気絶した
その女に叶は手錠をかけた



キーボードをたたく音が聞こえる
木山がワクチンプログラムを作成しているのだ
その音が止まった
どうやら完成したらしい
しかし木山は躊躇う
またあの時のようになったら…
しかしそれを衿衣が後押しする
どうやら子供たちの一人と精神感応で話していたらしい
それを聞いて木山は心を決め、プログラムを流した
すると少し時間を置いて子供たちが目を覚ました
それを見て全員が安堵する
「お疲れ、佐天。…無理させて悪かったな」
「い、いえ。…みんなの役に立てて、よかったです」
「そうか」
そして叶は電話を出す
「…あ、母さん?容疑者確保。警備員お願い」



数日後
なにやら美琴の提案であることが行われていた
「…木山先生の誕生日を祝うためにこんな大それたことを…」
叶は内心呆れていた
「全く、御坂の趣味は…」
そのアイデアを乗せた飛行船が頭上を通る
「しっかし…」
叶には一つ気になることがあった
「…どこに行きやがった…テレスティーナ…」
警備員に預けられ、病院で治療を受けていたはずのテレスティーナが消えたのだ
「取り調べも済んでないってのに…」
そこに足音が聞こえる
その顔にはにわかに覚えがあった
「…何の用だ、第四位」
「気づいたか、『八人目』。やっぱり私のことは知ってたみたいだな」
「当然。超能力者の顔は全員頭に入ってるよ」
叶は少女をにらみつけるように訊く
「…で、何の用だ」
「学園都市に暗部組織があることくらい知ってるわよね」
「もちろん」
「その一つ、『アイテム』に入らない?…てか、入らないといけないと思うわよ」
「なぜ」
「第二十三学区のシステム研究所。今は使われてないみたいだけど、結構大事な書類とかあった見たいよ」
「…つまり、それの損害分働けと」
「ご名答」
叶は目の前の第四位を見据える
「あー、言いたい事はよォーく分かった」
「そう、じゃあ―」
「だが断る」
「なんだと?」
「俺は闇になンか手は貸さねェ。誘うならあのテレスティーナにしときな」
「…じゃあいいや。…ここで殺す。…どおせ序列なんざ下のほうなんだろ?」
麦野は戦意をむき出しにして言う
「いィのか?」
叶はその場から消えた
そして麦野の首筋に悪寒が走る
そこを触られたからだ
「俺の能力、知らねェわけじゃァねェだろ?今オマエの能力を複写した。コレで超能力の能力は二つ目だ」
麦野は舌打ちをした
「これじゃァここで死ぬだけだからなァ。…考えられるのは一つだけじゃねェのか?」
「分かったよ。潔くあきらめてやるよ」
そのまま麦野は去っていった
「しくじった。奴とは気が合わねぇ」
「麦野、超失敗したみたいですね」
彼女の名は絹旗最愛
アイテムの構成員の一人だ
「ったく、誰だよ奴をここに入れようって言ったのは」
「確か、いつもの超上じゃないでしたっけ?」
「上も何考えてんだか。テレスティーナだって、すでにどっかの暗部組織にいるはずなのに、そいつだけに損害負わせればいいじゃねぇか」
「まあまあ。あの人がここに来なかったのは、私にとっても超嬉しいことなので、超良かったことにしておきましょう」
絹旗が意味深なことと共に麦野をなだめる
「なんだ?お前奴と知り合いか?」
「まあ、超腐れ縁というやつですね」
「ふーん」
―こんなところで再会なんて超嫌ですからね
 あなたとは腐れ縁で超終わらせたいんですから
そして二人は去っていく



そのころ
「…結局奴はどこ行ったんだろ」
「さあ。…でも、治療は済んでたみたいだし、動こうと思えば動ける状態だったみたいよ」
「…自分で逃げた…?」
「まあ無くは無いわね」
そんなことを話しつつ親子は帰路に着いた