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無未河 大智/TTjr
無未河 大智/TTjr
novelistID. 26082
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とある夢幻の複写能力<オールマイティ>

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「まあな。"あの時"の罪滅ぼしも兼ねてな」
『じゃ、第三次製造計画の関係者にもっと情報を洗ってみるわ』
「頼むわ」
そして通話を切る
「さて、飯にすっか」



三人は昼食を終え、一服しているところだった
「叶、あなた昼から予定あるの?」
「また見回り。多分完全下校時刻あたりに帰ってくるよ」
変なことさえなければね
最後にそう付け加えた
「そう。じゃああなたはどうするの、番号無し」
「探してる人がいるのって、ミサカは告げてみる。だから叶についていく」
「…そうか。分かった。じゃあ行ってくるよ」
「いってらっしゃい」
「行ってきまーすって、ミサカは挨拶して玄関へダッシュ!」
そして二人は家(2LDKのマンション)をでる
「フフッ、何かワケありなのは本当みたいね」
祐樹はそんな二人を見てつぶやいた
その当人たちはというと
「ねぇどこ行くの?って、ミサカは訊いてみる」
「とりあえずその辺の見回り」
「もしかして風紀委員?って、ミサカは質問を投げかけてみたり」
「そうだ」
「能力は?ってミサカはさらなる―」
「高速演算だ」
叶は久しぶりに口にするであろう偽りの能力名を告げた
「…どこかで聞いた事あるなぁ」
「気のせいだろ」
「んー、ちょっと理不尽かもって、ミサカはちょっと抗議してみる」
「そぉかい」
「…簡単にあしらわれたかも…」
そんな間に二人はある場所に来ていた
「ここは?」
「俺の高校。ちょっと用があってな」
叶は携帯電話を見る
それはメールの画面が開いてあり、こう記してあった
―資料まとめたし学校の教室に来て。早急に!!―
「さて、ついて来い」
「ここで待ってる」
「何言ってんだよ。ここじゃ色々危ないだろ」
「だって関係ない人が入っちゃダメでしょ?って、ミサカは確認してみる」
「今はそんなに人いないし大丈夫だ」
―それに桐原の件もあるしな
「じゃあ行くって、ミサカはあなたの手を握ってみる」
言葉と同時に少女は少年の手を握る
「…ま、いっか」
そのまま二人は歩き出した
そして数分ほどで教室に着く
「…あら、その子が番号無し?」
「そうだ。資料は?」
「その子にちょっとの間出てもらって。それから」
「了解」
「ねぇねぇその人は?って、ミサカは指さして訊いてみる」
少女はもう一人の年上の少女に向けて指さす
「ああ、俺のクラスメイトだ。…ちなみに妹達関連の研究者だった奴だ」
「ホント!?」
嬉々として幼い少女は声を大にした
「じゃあ複写能力って知ってる?って、ミサカは訊いてみる!」
「ああ、それなら―」
叶はとっさに紅葉の口を塞いだ
「ちょっと待ってろ」
そして奥のほうへと連れて行く
「ちょっと何よ!!」
紅葉は声を荒げるが、叶は口元で人差し指を立てて押さえる
「(アイツが俺を探してるのは分かるよな?)」
「(そりゃ分かるわよ。でもなんで言っちゃダメなの?)」
「(あんまり面倒ォな事ァ起こしたくねェんだよ!)
「(口調おかしいわよ。まあ、そこまで言うなら仕方ないわね。目をつぶってあげる)」
「(スマン)」
二人は何事も無かったかのように番号無しの元へと戻る
「ごめんね、聞いた事はあるけど、詳細は知らないのよ」
「そっか…。ありがとうって、ミサカはしょんぼりしつつもお礼を言ってみる」
「…ちょっと大事な話があるから、廊下に出ててくれないか?」
「分かった」
そう言って少女は外に出た
「…さて、本題に入ろうか」
「ハイコレ」
データスティックがその手にはあった
「どうせ小型の端末持ってんでしょ?」
「ああ。ありがとう」
「それと、あの子、芳川のところに一度行ったみたいよ」
「マジか?」
「大マジ。本人に訊いたわ。聞いたら彼女、『複写能力を探しなさい。きっと、あなたを助けてくれる』って言ったって」
「待て。あいつ何か問題でもあるのか?」
刹那、チャイムが鳴り響く
「そろそろ時間ね。その事はそれにまとめてあるから、それ読んで頂戴」
「分かった」
そして二人は部屋を出る
「おーい番号無しー、終わった…ぞ?」
そこにいるはずの少女がいない
「どこに行った…?」
よく探してみると何かが落ちていた
「…携帯電話?アイツは持ってないはずだが…」
それを開いて調べてみると―
「!?桐原…史郎…だと?」
「どこかで嗅ぎつけたのかしらね」
「さあな。…まあ、追うけどな」
「そう。じゃあ、私はもう何もできないし。頑張ってね、『八人目』」
「…嫌味かよ…」
そう言うころには少女はいなかった
「…そういえばアイツは空間移動能力者だったな…触れてないけど」
しかし今はこんな事に頭を回している暇は無い
「…行くか」
そして少年はその場から消えた



同刻
「ねぇあなたは?ってミサカは訊いてみる」
「えーっとねぇ、強いて言うならぁ、量産型能力者計画の一人だった人かなぁ」
「そうなんだって、ミサカは頷いてみる。でも叶が心配してるから戻らないとって、ミサカは―」
「大丈夫ぅ、彼には先に言ってあるからぁ」
「じゃあなんでその彼は恐い顔をしてこの走ってる車を追いかけてるのかなぁって、ミサカは疑問に思ってみたり」
番号無しはサイドミラーを指差す
それを男は逆のサイドミラーで確認する
そこには―
「…天岡…叶」
その名の人物はすでに目と鼻の先にいた
「よォ、桐原。あの時以来かァ?」
「そうだねぇ。ここまで来たって事はぁ、全部分かってるんでしょぉ?」
「まァな。…そのガキ返せよゴミ」
「返してやるさ。学園都市ぶっ潰した後でなぁ」
叶は舌打ちをする
そして車の少し先に空間移動し、片手を突き出す
そして猛スピードで迫る車を片手で止めた
「お…おいぃ…窒素装甲かよ…」
「…さて、出て来いよ。つぶしてやるからさ」
口調は元に戻っていた
ちなみに車は前の機器類しかつぶれていない
桐原と番号無しは無傷だ
そして二人の少年はハイウェイの上に降り立った
「番号無しに何かしたのか?」
「いいやぁ、まだだよぅ」
「そうか」
「でもぉ…」
桐原は何か知っているようだ
「このこの中にはぁ、ちょっとばかしウイルスがあるよぅ」
「お前!!」
「僕じゃないよぅ。僕はそれを利用しようとしてただけだよぅ」
「…分かった」
「でもぉ、タダで渡すってわけにはぁいかないかなぁ」
桐原は地面―アスファルトの上に手を当てた
そしてその手を離すと、手のあった場所から何かが生えてきた
剣だ
「…悪趣味だな、その形状」
その柄の部分には髑髏がついていた
「…物質練成(アルケミストリー)…と言ったところか」
「ご名答ぉ。流石は複写能力ぃ」
「…叶…あなたは…」
いつの間にか、少女も出てきていたようだ
「…番号無し…」
少年が隠していた事を謝ろうとした刹那
「…お前!!」
少女は倒れた
「あらあらぁ?時間は少ないみたいだね」
「…とりあえず…」
叶は顔を上げた
「ブチ殺す…!」
「おぅおぅ、恐い恐いぃ…!」
桐原は剣を叶に向けて振り下ろした
それは叶には当たらない
「バカかテメェ…俺の持てる能力を忘れたと言ゥのかァ?」
「まぁ、半分本当かなぁ」
「そォか」
叶は両手を前に突き出し、掌を開く
「…まさかぁ」
その中に透明な何かが現れた
槍だ
「…窒素爆槍(ボンバーランス)ぅ…」