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無未河 大智/TTjr
無未河 大智/TTjr
novelistID. 26082
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とある夢幻の複写能力<オールマイティ>

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少年はその槍を飛ばす
「クッ…」
またも桐原はアスファルトに手を叩きつける
刹那、その場に壁が現れる
その壁を突っ切って槍が飛んできた
桐原はそれを察していたため、体を横にそらした
「…壁を突っ切るってぇ、やっぱり変わんないねぇ」
「ほざけ。もォちょっとマシな防ぎ方は出来ンのか」
「うーん、その槍が防げない限りはぁ、何も出来ないかなぁ。…けど」
少年は不敵な笑みを浮かべる
「こんな事もできたりして!」
その言葉と共に手で地面を叩く
すると叶の足元が隆起し、上にいる少年はバランスを崩した
「離れた…場所に…練成を…!?」
「まあぁ、大能力なだけあるよねぇ」
「…大能力者か…お前は…。油断したぜェ。まさか、そンなにテメェがレベル上がってるとはなァ」
立ち上がりながら叶は言う
「けど、それだけじゃァ足ンねェなァ」
少年はその場から消えた
「!?」
「だから、もォちょっと策を講じねェとなァ」
桐原の裏に叶はテレポートした
「クソッ!」
桐原は足元に手を叩きつけようとする
しかし
「遅ェ!!」
叶は桐原の背中に手を当て、力をこめる
そして電流を流し込む
言葉にならないうめき声を上げ、桐原は倒れた
「…大丈夫だ。ちゃんと手加減はしてあるからな」

桐原が次に起きた時は、手錠がかけられていた
「…さて、訊きたい事があるんだが」
彼の口調は、元に戻っていた
「こいつの頭ん中のウイルスを駆除する方法は?」
「…わかんないねぇ。僕はこのウイルスの駆除プログラムは持っていないぃ」
桐原は「けど…」と続ける
「君ぃ、この子に関するデータ持ってんでしょぉ?その中に人格データがあるんならぁ、それとその子の今のデータを照合して会わないやつをすべて消せばいいと思うよぉ」
「…記憶も、消えるのか?」
「まあねぇ。でも仕方ないよねぇ」
叶は黙り込んだ
そして持っていた端末を起動してデータスティックを挿す
「…なんだ、丁度いいモンがあるじゃないか」
そこに記してあったもの
それは…
―番号無しに投与されたウイルスについて―
 本ウイルスは、以前最終信号に投与されたものと同じものである
 そのため、データ照合用数列を記述しておく
 (以下数列)
 <追記>
 尚、このウイルスの投与されてから起動までの時間にタイムラグが存在する事が
 新たに判明した
 その時間は、投与されてから約48時間後である
 この時間が経つまでに駆除を行う事
                              記述:芳川桔梗
「…ありがたいぜ、芳川さん。…紅葉の奴…いつの間にこんなデータまで…」
しかし同時に困難が発生する
「…どうやってコイツの中のウイルスを潰す…?」
「…生体…電気…」
桐原が唐突につぶやく
「…それさえ操れるんならぁ、いけると思うよぉ」
「…学習装置と同じ役目をしろってか?どうやって…」
「そうだねぇ…。生体電気のベクトルさえ操れるのならぁ…」
叶は即座に思いついた
「…一方通行か!!」
「…それくらい持ってるんじゃないのぉ?…量産型能力者計画、絶対能力進化実験、また『暗闇の五月計画』に席を置いていた君ならぁ、有り得るんじゃないのぉ?」
「…生憎とそのとき奴には触れてない。けど、今朝偶然触れてる」
そう
今朝、叶はその人物の肩に触れた際、同時に首筋の辺りに触れていた
「ならぁ、いけるんじゃないぃ?」
「…かもな」
叶は笑みを浮かべる
「…行くぜェ」
また口調が変わった
そして少女の額に手を触れる
―…見えた
触れつつ端末にも目をやる
―情報と照合して…削除!
叶は番号無しのウイルスを削除していく
―…すごいねぇ…彼はこんなことまでぇ…
 流石は複写能力…
 腐っても『八人目』…かぁ…
そして数分
「…よし、こんなモンかな」
ウイルスの削除は完全に終わっていた
「…僕はどうすんのぉ?」
「警備員に引き渡す。さっき母さん呼んだから」
刹那、エンジン音が聞こえる
その車は近くまで来ていた
「…その子はぁ?」
「ああ、俺の知り合いにいい医者がいてな。そいつに後は任せる」
「相変わらず、君は顔が広いねぇ」
「ほざけ。仕事柄、そんなモンが多くなるのは必然だろうが」
そんなやり取りをしてるうちに、人が来た
「叶…!」
「母さん」
「その子…桐原君じゃん」
「…まあ、やった事はさっき話したとおりな」
「…とりあえず、連行して事情聴取ね」
「ああ、頼む」
祐樹は桐原をトレーラーに収容した
ちなみに他の警備員もいる
「ごめん、シフト無いのに呼んじゃって」
「まあ、親子なんだし、一番連絡つくのはそのとおりじゃん」
「あ、黄泉川さん、お久しぶりです」
「おう!久しぶりじゃん」
「まあ、愛穂の言うとおりね。別にやる事無くて暇だったし」
叶は苦笑する
「…それじゃあ俺、コイツを病院に連れてくから」
「分かったわ」
そして少年は少女を抱えて消えた
「さて、私たちも行くじゃん」
「そうね」



「…じゃあ、お願いします」
「分かったよ?」
叶はカエル顔の医者―通称冥土帰しに少女を預けた
「大体、一週間で治る見込みだよ?」
「分かりました。まあ、毎日見舞いに来ますけど」
そして二言、三言他愛もない言葉を交わしてその場を離れた
―…さて
 あのデータを詳しく解析すっか
叶は端末を起動してデータスティックを挿す
―…第三次製造計画…
そこで少年は、あるものを目にして固まる
―なん…だと…!?
そこに書いてあったもの
それは…
―第三次製造計画<サードシーズン>―
 本計画は、既存する妹達が構成す
 るミサカネットワークが使い物に
 ならなくなることを考慮し、その
 代替品を作成するための計画であ
 る
 主な内容として
 ・新たなる最終信号として番号無
  しを、また番外個体を先行配備
 ・最終信号、及び一方通行の殺害
 ・その後、番外個体と同程度の年
  齢設定の妹達を配備
 これらの段階を経て、配備する
              以上
「…クソッ…」
叶は舌打ちをした
「こんな計画が…」
コレを一方通行に話すべきか?
そんな言葉が脳裏をよぎる
―いや、そんな事をしても今は無駄だ
 とりあえず、番号無しは何も知らないみたいだし
 この件は保留にしといたほうがよさそうか
そして叶は端末の電源を落とした
「…さて、行くか」
少年は歩みだした
少し進んで目当ての部屋にたどり着く
そして引き戸を開ける
「…叶…?」
「起きてたのか」
「おはようって、ミサカは朝の挨拶を―」
「朝じゃねぇよ。もう夕方だ」
「そっか」
この後少年は、少女に対して謝罪や弁解等をするのであった
「…あなたが複写能力だったんだね」
「…すまなかった。どうしても隠す必要があってな」
「もういいよって、ミサカは叶を許してみたり。…よかった」
そして彼女は言う
「やっと逢えた…。ミサカの…ミサカだけのヒーローに…」

                 To be continue the affair of "0930"