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五年生中心で夏の子供向けホラー映画

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主役は久々知。夏休みに登校日で学園に戻って来てた五年生たち+下級生数名+六年生1人くらいが、学園に住み着いてるお化けの力で閉じ込められて出られなくなって、みんなでお化けに追っかけられながら脱出しようとするとかいう話。

 仲間に1人、実は人間じゃないのが混じっている。「実は人間じゃなかった1人(以下Unknown 1=U1)」っていうのは三郎が担当する。もちろん本物の三郎は生きてて、U1はそういうお化けが化けてる姿。「常に誰かに変装していて、誰も”本物”の三郎を知らない。だから入れ替わりやすそうだ」って理由で、本物になり変わろうとしてる。

 色々あって忍たま達はバラバラにはぐれちゃって、雷蔵と三郎も離れちゃう。そこへU1が三郎に化けて何食わぬ顔で出て来るの。当然というか何というか雷蔵はすごく違和感があるんだけど、一緒にいた久々知には「何か変だな」ってくらいで、状況も状況なのでその違和感をスルーしちゃう。

 一方別の場所では三郎とか竹谷とか勘ちゃんとかが、お化けに追いかけ回されてピーギャー言いながら後輩連れて逃げ回ってる。というのも、六年生(といったけどほぼ伊作一択だな)が「おーい、なんで逃げるんだよー!」って追いかけてくるんだけど、その後ろからお化けがいっぱいついて来てるから。

 ともあれ三郎サイドは割とそういうスラップスティックコメディな感じで進行するんだけど、U1サイドは比較的落ち着いた感じで進む。こっちはこっちでお化けに追いかけられたり逃げたりするんだけど、その過程でU1大活躍でピンチを切り抜けたりするの。もちろんそれはU1もお化けだからなんだけど、久々知はそんなこと分からないから「三郎すげー」ってなる。ペーパーテストの成績は久々知の方がいいけど、本当の意味で「優秀」なのは三郎みたいな奴のことを言うのかなーとか、リスペクトとコンプレックスが複雑に入り混じった感じでもんもんする豆腐小僧とか美味しいよね。

 でも雷蔵はそれどころじゃない。U1の違和感パない。ぶっちゃけU1が三郎=雷蔵の姿をしてること自体すごく気持ち悪く思えてくるんだけど、「三郎相手にそんなことを考えるなんて自分酷い! もうどうしたらいいの!」って感じでぐるぐるしてる。そのせいで態度もかなりつっけんどんになってきて、うっかり久々知にまでよそよそしい態度とっちゃったりして、そこをU1が取りなしたりなんかして、久々知はますます「三郎(U1)すげー」ってなる。とってもまずい傾向。

 そんなことしてる間に、三郎サイドはそれまでなかった筈の部屋を見つける。入ってみると蔵書室っぽい感じで本がいっぱい置いてあるんだけど、いつもの図書室じゃない。「ここから出る手掛かりとかあるんじゃね?」ってことで、みんなでその部屋を調べることにする。まあそこで何か厳重に保管されてる巻物とか見つけちゃって、そこにはこういうことが書いてあるのね。「生きている人間に成り替わろうとする妖怪が悪さをするので、学園の敷地にある井戸に封印を施した。決して井戸を枯らしたり、壊したりしてはいけない」うんぬんかんぬん。

 まあお約束というか、体育委員会の塹壕掘りないし綾部の穴掘りで井戸がぶっ壊されて封印が解けちゃってた訳ですね。で、巻物にはまだ続きがあって、それを読み進めようとしたら、そこでまた特大のお化けが襲ってくる訳ですよ。U1の本体にして忍たまたちをこの異次元世界忍術学園に閉じ込めた元凶が。

 そのお化けはなんていうかもう筆舌に尽くしがたいくらい醜い姿をしていて、一年生とかはちびっちゃったりして、しょんべん臭い中を五年生六年生はピーギャー言いながら後輩抱えて逃げる。逃げながら抱えられてる一年生が巻物の続きを読む。「この妖怪に成り替わられると、本物の人間は神隠しにあう。二度と常世に戻ってくることはない。井戸は幼くして黄泉の国の連れ去られた忍たまたちの供養の碑でもある」うんぬんかんぬん。
 なんとビックリ、お化けの正体はU1が取り殺した昔の忍たまたちの成れの果てで、追いかけてきていたのは「遊びましょ!」っていうことだったのでした。

 「U1ガチでやべえ。マジ早く逃げないと死ぬ! 雷蔵たちはどこ行ったんだ!」ってなる三郎。自分が今まさに成り替わられようとしてることは知らない。“成り替わり”は、その人の親しい人の誰か1人でも、U1を「その人」として受け入れたら完成する。要は久々知がほだされたらゲームオーバー。

 その頃のU1サイド。喧嘩した訳じゃないんだけどぎくしゃくした雰囲気。あんまり動き回ってもアレだから休憩しようってことで、雷蔵は仮眠を取ってる。U1が久々知に話しかけてくる。久々知はちょっとしんみりした気分になってて、U1に「三郎おまえは凄い奴だ。尊敬するよ」的なことを漏らす。

 久々知にも優等生のプライドというものがある。でも、やっぱりペーパーの点だけじゃ駄目で、三郎みたいに実戦で動けるようにならないといけない。きっと六年生になって実習が増えたらますますそうなるだろう。今回こんなことになったけど、俺はそのことが分かっただけでも収穫だ、云々。

 色々とこれまでピンチを乗り越えてきたのもあって、久々知とU1の間にはちょっとした友情っぽいものが芽生えている。三郎にスーパーウルトラ赤信号。別の場所では三郎の身体が透け始めてて、竹谷や勘ちゃんが騒然となっている。あとちょっとで成り替わりが成立しちゃう。

 しかしここでU1今世紀最大の大ポカ。「兵助は美しいな」とかもののけ姫みたいなことを言っちゃう。もちろんこれは見た目の話でもU1が久々知を好きになったとかいうBLな話でもなくて、コンプレックスを乗り越えて他人を素直に認められる久々知の心のあり様が美しいって意味。

 でも言われた久々知としては「三郎どうしたんだ頭でも打ったのか」としか思えない。雰囲気台無し。そこで最初から感じてた違和感が爆発して、「こいつ本当に三郎か?」ってようやく思いつく久々知。別の場所で透けかかってた三郎が元に戻る。最大のピンチ脱出。

 U1、成り替わりのチャンスを逃す。もうリカバーできない。今回の成り替わりは失敗。またこの暗い学園に閉じ込められる日々が始まる。どうしてどうしてどうして? どうして自分だけ日の当たるところに出たらいけない? どうしてみんな自分を受け入れてくれない? それは自分の姿が醜いからだ!!

 久々知は急に三郎が訳分かんないことを言い出したのでビビりまくる。本格的に「こいつ三郎じゃない!」って気付いて、慌てて雷蔵を起こして逃げようとするんだけど起きない。U1の力で眠らされてる。「そうだ、お前の姿をよこせ! 美しいお前になれば自分も日の当たるところに出られる!」とU1。

 みるみるうちに三郎だったU1の姿が久々知に変化する。久々知はもうパニック。でも雷蔵を守らなきゃいけないし、こんなピンチくらい乗り切れなければ一人前の忍者になれないとか言い聞かせて、雷蔵を背負って逃げようとする。ちょっぴり成長している。