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B.R.C 第一章(1) 闇に消えた小さき隊首の背

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 松本の隊首日番谷は、中央四十六室によって瀞霊廷を追放されたのだ。自分を抑えつける男が憎くないはずがない。

「そうだな。ならば、貴様は副隊長の居ない十三番隊隊長と命を共にするがいい。そして、死神代行黒崎一護。貴様が死ねば朽木ルキアが死ぬ」

 これで問題はあるまい、と男の声は満足気だ。
 松本と浮竹、一護とルキアが互いに視線を交わす。
 自分が死ねば、長い時を共にした副官が、ルキアが死ぬ。彼らを守るには、自分が生き残るしかない。しかし、生き残るという事は仲間を殺すという事だ。
 彼らに残された道は『死』しかない。
 自分の『死』か。
 仲間の『死』か。
 絶望的な選択肢に立ち尽くす死神たちに、中央四十六室の権限を代行する男たちは、

「さあ、試合を始めよう」

 死刑宣告に等しい声を上げた。