二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

キミとボクの恋戦争

INDEX|7ページ/7ページ|

前のページ
 




「ちょっとお二人さん、部活サボって何してんのかな~?」

少し唇を掠めたあたりで、甘いムードをぶち壊す我らが部長様の怒りの声が聞こえた。
思わず仰け反ってしまい、丁度真後ろにあったロッカーに思い切りぶつかってしまう。

「しし、しら、白石!?」

「…っち」

「ユウジ焦り過ぎ。財前、舌打ちするんやったら、聞こえんようにやりなさい」

ニコニコと人のいい笑顔をしているように見えて、実は目が全然笑っていない。
これは完璧に怒っとるサインや。

「はぁ…やっと付き合う事になったんは祝ったる、おめでとさん。せやけど、続きは部活終わってからにしてくれへん?ましてや、ここで一発始めようとした時には…わかっとるやろな?」

にこっと女性を魅了させる笑顔で冷たく言い放つ。
縮こまってしまった俺は、訳が分からないまま短く返事をする。
光も不機嫌極まりない表情で、仕方なく了解の返事をしていた。

「わかってんねやったら構へんねん。ほな、はよ着替えてコート来ぃや?五分以内に来んかったら…わかってるやろな」

この部長は何を考えているのか分からなくなる時がある。
でも、きっと約束を破ろうものなら、その先に待ち受けるのは拷問という名の恐怖だと思った。
白石には、小春とは違う意味で敵わへん。もうただただ怖い…!

「わかった!わかったから、はよコート戻りや!部長居らんと部活にならんやろ!?」

「せやな、ほな先行ってんで」

ぱたん、と扉が閉められてほっと一息吐く。

「ほら、光、はよ着替えてコート行くで!白石に何されるか…考えるだけで恐ろしい」

ぶるっと恐怖に身体を震わせ、大慌てでジャージに着替える。

「先輩、ほんなら、部活終わったらちゃんとしましょね?」

「?…!お、おん、わかった」

あかん、治まった熱がまたぶり返してきよった。
それに気付かれないように、先に着替えを済ませた光の背を強めに叩き、扉の外へと押し出した。





(ちゅーか、お前、俺のファーストキス簡単に奪いよって!しかも、…べ、べろまで入れてきよってからに…!最低やなお前ッ)
(せやかて、先輩があんな嬉しい事言うてくれるから。しゃーないっすわ)
(そら俺かて告白紛いの事言うてもうたけど…普通俺の返事待ってからするやろ!…って待てまてコラ!お前は言うてる尻から何をしようとしとんねん!?)
(さあ?ナニ…でしょうね)
(ドヤ顔で何を言うとんねんアホ!)
作品名:キミとボクの恋戦争 作家名:arit