sugar time
鳥のさえずりが聞こえる、爽やかな朝。
カーテンの隙間から零れる日差しに、脳が覚醒を始める。
「ん…さむい…」
ぶるり、と身体を震わせて、佐藤くんとの距離をもうちょっとだけ縮める。
昨日は珍しい佐藤くんからのお誘いで、嬉しさから少し激しい夜を過ごした。
だからなのか、いつもより身体が怠い気がしないでもない。
かぁ、と思わず照れる。
思い出して恥じらう気持ちは、慣れてしまった今でも少なからずは在るのだ。
(佐藤くんからあんなに求められるの、数える程しかないもんね)
昨夜の彼の切なげで、欲に濡れた顔を思い出して、どこかこそばゆくなる。
じっとしていられなくて、もぞもぞと布団の中で身動ぐと、すぐ傍で寝息を立てていた佐藤くんが薄らと目を開けた。
「あ、ごめん、起こしちゃった?」
まだ眠そうにぼんやりとしている佐藤くんの瞳。
悪い事をしちゃったなぁ、と思い小さく謝る。
「いや…今何時?」
「えっと…八時過ぎだね」
枕元の時計に目を遣り、起きなければと自分自身を叱咤するが、どうにも上手く動いてはくれない。
あともう少しだけこうしてたいなぁと思う気持ちと、汗でべた付く身体を綺麗にしたいと思う気持ちが相互に混ざり合う。
悶々と葛藤を続ける脳内。
(ん~…やっぱりお風呂入ってこよう)
面倒臭いけれど、と気怠げにのそのそと起き上がる。
「何処行くんだよ」
微睡んでいた筈の佐藤くんが、少し不機嫌そうな声音で問いかける。
「お風呂行こうと思って」
痛む身体をゆっくりと動かしながら、布団から這い出ようとした俺の腕をがしっと掴む佐藤くん。
「なぁに?」
こてっと首を傾げると、無言のまま佐藤くんに腕を引っ張られる。
支える力など無い今の俺は、些細な衝動にも耐え切れず、そのまままた布団の上へと舞い戻る羽目になった。
向き合う佐藤くんに、どうしたの?と目で問い掛けると、何も言わずに抱き寄せられる。
カーテンの隙間から零れる日差しに、脳が覚醒を始める。
「ん…さむい…」
ぶるり、と身体を震わせて、佐藤くんとの距離をもうちょっとだけ縮める。
昨日は珍しい佐藤くんからのお誘いで、嬉しさから少し激しい夜を過ごした。
だからなのか、いつもより身体が怠い気がしないでもない。
かぁ、と思わず照れる。
思い出して恥じらう気持ちは、慣れてしまった今でも少なからずは在るのだ。
(佐藤くんからあんなに求められるの、数える程しかないもんね)
昨夜の彼の切なげで、欲に濡れた顔を思い出して、どこかこそばゆくなる。
じっとしていられなくて、もぞもぞと布団の中で身動ぐと、すぐ傍で寝息を立てていた佐藤くんが薄らと目を開けた。
「あ、ごめん、起こしちゃった?」
まだ眠そうにぼんやりとしている佐藤くんの瞳。
悪い事をしちゃったなぁ、と思い小さく謝る。
「いや…今何時?」
「えっと…八時過ぎだね」
枕元の時計に目を遣り、起きなければと自分自身を叱咤するが、どうにも上手く動いてはくれない。
あともう少しだけこうしてたいなぁと思う気持ちと、汗でべた付く身体を綺麗にしたいと思う気持ちが相互に混ざり合う。
悶々と葛藤を続ける脳内。
(ん~…やっぱりお風呂入ってこよう)
面倒臭いけれど、と気怠げにのそのそと起き上がる。
「何処行くんだよ」
微睡んでいた筈の佐藤くんが、少し不機嫌そうな声音で問いかける。
「お風呂行こうと思って」
痛む身体をゆっくりと動かしながら、布団から這い出ようとした俺の腕をがしっと掴む佐藤くん。
「なぁに?」
こてっと首を傾げると、無言のまま佐藤くんに腕を引っ張られる。
支える力など無い今の俺は、些細な衝動にも耐え切れず、そのまままた布団の上へと舞い戻る羽目になった。
向き合う佐藤くんに、どうしたの?と目で問い掛けると、何も言わずに抱き寄せられる。
作品名:sugar time 作家名:arit