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紬「春の訪れ」

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入学式が終わった後は、みんなで部室へGO。新歓ライブも近いし~。
「部室って落ち着くね~」
「あたし、春休み中に何度もここに来たくなったよ~」
「私もよ~。みんなと部室でこうしていたかったのよ~」
「私も来たくなりました!なんてたって、新入部員が・・・」
「ムギのケーキが食べれるからな!!」
「ぶ~・・・」
こういう光景も久しぶりね~♪
「うそうそ。お約束、お約束~」
「もう・・・ちゃんとしてくださいよ~」
「そうだよ。りっちゃん。新入部員が入らなかったら、来年はあずにゃん一人になっちゃうんだよ?」
うつぶせて言う唯ちゃん。
「そのわりには呑気なポーズだな~・・。おい」
「それもそうだな・・・。一人はさすがにな・・・」
「だけど、このままだと来年は確実に部長になれるぞ~?」
「あ~・・・・・・・・。そ、そんなことはどうだっていいんです!!!」
ちょっと考えたわね・・・。梓ちゃん・・・。
「それより、ビラ配りに行きましょう?」
あたふたしながら言う梓ちゃん。ごまかしてるのバレバレよ~。
そして、去年使った着ぐるみをまた今年も着て、ビラを配った。唯ちゃん曰く、憂ちゃん手作りらしいわね。ちなみに、梓ちゃんは豚の着ぐるみだったわ。
けど、5月、6月、夏になっても、新入部員が来ることはなかった・・・。
作品名:紬「春の訪れ」 作家名:ゆっけ