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ルック・湊(ルク主)

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しばらく居座っていると湊も家事の要領が分かり、ルックに代わり、ご飯の支度やら掃除などをするようになっていた。
詩遠はその間は読書をしたりしているが、たまに何気に湊を手伝おうとする。ただ、なんでも出来るようなイメージがあるこの元英雄は、家事能力に関してはあまり褒められたものではないようで、たいてい湊に笑顔で、本でも読んでおくように、と言われているようであった。
当初、朝はぐうたら寝ていた2人ではあるが、どうやら微妙に時差ぼけでもしていたのか、最近は朝一番に起きて2人で鍛練をしているようである。そして朝食をとった後は釣りや狩りなどに行ったりして何気に家計に優しい2人であった。
朝早い分、夜寝るのもどうやら早いみたいである。

「・・・ていうかね、色々確かに助かってはいるんだけどね?・・・なんで未だに君達が一緒に眠る訳?」

ルックが忌々しげに突っ込んだ。

「へ?だって部屋他にないじゃんー。ルックは部屋に入れてくれないしさ。なんで?僕と一緒に眠りたくないの?」

湊が不思議そうに答える。

「いや、それを言ってるんじゃなくてね?布団、新たに用意したと思うが?・・・あと、一緒には・・・無理だから。」

当初2人が仲良くくっついて眠っている姿を目の当たりにしたルックはとりもなおさず、速攻で新しい布団を購入していた。そしてアルベルトに後で、経費をそういう事に使われては困ります、と注意を受けていた。その光景を、詩遠が何気に見つけてコソリとフいた事があるという事実に、ちなみにルックは気づいていない。

「ああ、そう言えばそうだね?それに湊、だめだよ?ルックを困らせちゃ?君と一緒に眠ると手を出さずにはおれない自分を理解してるんだよ、彼は。だが一つ屋根の下、他のヤツらに聞こえるのが嫌なんだよ。そうだろ?ルック?」

詩遠もニッコリと笑って答える。

「そうだね、じゃないんだよ!そして変な事言うなバカ!」
「なんでルック怒ってんのさー?だいたいこの部屋、布団2枚敷くには狭いじゃん。」
「狭い一人用の布団に2人で寝るほうが狭いだろうが!」
「ああ、そっか!でも人肌って気持ちいいじゃん。なんかぬくぬくしてぐっすり眠れるんだもん。」
「だよねえ?俺も湊抱っこして寝るの気持ちいいし?」
「でもたまに詩遠さんうつ伏せで寝てるでしょー、あれ、苦しくないの?」
「うん、大丈夫だよ?」
「あーもう!なんなのさ君達は!2人の世界に入らないでくれる?」
「え?入ってないよー?」
「やだなぁ、ルッきゅん嫉妬かい?」
「え、そうなのルック?」
「・・・・・・とりあえず・・・たまには僕の目の届かない所に行ってくれない・・・?仕事の邪魔なんだよ。」

ルックはもう噴火寸前のような様子である。湊は意味が分からず首を傾げているが、詩遠はずっと分かって言っているようで笑いをこらえていた。

「仕事って・・・神官将の?それとも・・・」

湊がじっとルックを見て聞いた。ルックは黙ったままきびすを返し、“とりあえず今日は僕らはここには戻らないから。・・・詩遠、何かしたらコロス。”とだけ呟くように言って部屋を出て行った。

「もう。ルックのバカ。何で何も言ってくんないのかなー。ルビークで立ち聞きして以来相変わらず何も言ってくんない。まだまだ分かってない事あるのになー。聞かれた事もなかった事にされてるような気がする。て、詩遠さんが何するの?」
「まあ決心して湊とも一旦お別れしたくらいだからね?そりゃそうそうペラペラと喋ってはくれないだろうねぇ。ああ、何かって言うのは気にしなくていいよ、湊は。」
「え?」
「とりあえずそうだね、家にこもってても仕方ないし・・・ルックの後つけてもいいけど・・・ね。とりあえずルックに会えばどうにかなるかなとか思ってたけどねぇ・・・またちょっとグラスランドに戻って色々こちらでも別の視点からの情報集めてみようか?」
「あ、はい、そうですね。」

簡単に流されてくれる湊に、詩遠はニッコリとしつつルックあてにメモを残す。そして2人はまたグラスランドへと出かけた。

「とりあえず・・・どこ行ってみましょうか。あ、そういえばヒューゴくんが向かった湖の城ってとこ、行ってみたいです。」
「いいよ?じゃあ向かおうか。地図を見ていて知ったんだが、ビュッテヒュッケ城て言うみたいだよ。」
「ビュ・・・?」
「ビュッテヒュッケ。」
「ビュッテ・・・なんかメンドクサイ。もうユッケ城でいいです。」
「・・・向こうも君にそんな命名許可がおりられてるとは思ってもいないだろうけどね?」

そんな軽口をいいながら、果てしなく広い荒野を常人とは思えないスピードで突き進む2人。
そして。

「・・・なんか・・・どこも争いばっかなんだ・・・。」
「ほんとにねぇ。人間って愚かだよね?」

呑気に言ってはいるが、気づけば鎧に囲まれていました。
どうやらなぜかは分からないが、ビュッテヒュッケ城はゼクセンの兵士達によって囲まれている様子で、そんな中、素知らぬ顔をして通り抜けようとした2人を不審者とみなし、兵士が取り囲んだ様子である。

「とりあえずさ、僕らは別に不審者でもなんでもないよー?ただユッケ城に行きたいだけだってばー。」
「ユッケ・・・?こんな時期にこれほど我らが取り囲んでいる中平然と突き進む者が何でもない訳があるまい!いい加減素性を白状しろ。あちらの何か回し者か何かなんだろう?」
「はぁ?知らないってば。もういい加減解放してよ。だいたい回しもんとかだったら逆に隠れるでしょ?バカみたい。」

湊は呆れたように言って歩き出そうとした。すると幾人かの兵士が待て、と湊をつかみ手をひねる。

「痛っ、ちょ・・・何する・・・」

湊が言いかけたところで、そこら一帯の空気が急に重々しくなる。ゴウッという音でも聞こえてきそうな勢いで。そしてなにやら黒い影が一帯をうっすらと包み込む。

「あー・・・」

湊はあらら、とばかりに呟いた。今まで静かに黙っていた詩遠だったのに・・・何やらなぜか急にスイッチが入ったようである。

「・・・その手を離せよ・・・お前らごときの薄汚い手でつかんでいい相手じゃ、ない」

穏やかな顔をして言っているはずなのにうすら寒い詩遠の様子に兵士たちは怖気づく。そしてつかまれた手がゆるんだ所で湊がその手を振りほどいた。

「な、何なんだお前らっ。こうなったら・・・。」

そう言いながら兵士たちは及び腰ではあるが槍や剣を構え出した。

「あー、もう、詩遠さん。そのおどろおどろしい空気を仕舞って下さいよ。おかげでなんかもう相手戦闘態勢に入っちゃいましたよ?どうします?」
「ふふ、仕方ないよ湊。こうなったらもう、実力行使、かな?」
「もうー。ちゃんと手加減して下さいね?」
「分かってるよ。」
作品名:ルック・湊(ルク主) 作家名:かなみ