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ルック・湊(ルク主)

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「一応クリスさん達にも注意を促してるし・・・それにね、きっとまたくだらないやりとりをして時間なくなると思いますよ?あと、戦闘に関してはどのみち僕らに出来る事はないでしょうし。」
「くだらないやりとり?」
「はい!ユーバーがここを去る時、多分僕らの気配を薄っすらと感じていたはずじゃないですか。」
「うん。」
「きっとね、後でここにルックと来た時にでもそのこと言うと思いますよ、ユーバーなら。なんか余計な事言いそうだもの。彼らならきっとね、いつもみたいに少しの間はそんなどうでもいいコトに時間費やしちゃいますよー!僕らはとりあえず一旦チシャの村にもどって今日はそこで休みましょうかー?」
「ふふ。言い得て妙だね。そしてどうにもルックに対する扱いがアレだけど、でもそれでもルックが大好きなんだからねぇ湊は。」

すると湊が溢れんばかりの笑顔を見せた。

「はい!もうほんと大好き!」

そしてまた2人は結局チシャに戻って宿をとった。ヒューゴを見かけたら話しかけようと思っていたが、その日は見かけないままであった。

翌日。
予想通り、チシャではまたもやハルモニアが来襲してきた。
今度はたくさんの兵と、そして統一戦争時に見かけたハルモニアの帽子の人、ササライ、とやらまでがやってきているのに2人は気づいた。
実際は前日もササライは仕掛けた際には来ていたが、湊らがここに着いた時には既にいなかった。


一方湊らが去った後、その地には日が暮れてから、一旦は引いていたユーバーが先にその場にまたやってきており、しばらく後にルックとセラが来た。

「待ちくたびれたぞ。・・・む?そう言えば・・・おかしいな・・・。」
「ユーバー、何がおかしいんだ?」

首をかしげるユーバーにルックが聞いた。

「俺が最初にここに来た時、かすかだがチビと触角の気配がしたような気がしたんだが。だが出てこなかったし、てっきりお前を待ち伏せでもするつもりなのかと思ったんだが。」
「チビと触角・・・。・・・湊と詩遠か・・・。て、彼らが!?」
「だがいないようだ。アレか、お前、捨てられたとか?」
「・・・バカバカしい・・・。」

ルックは何もないような顔をしている。
が、サラリと言ってのけたユーバーの言葉にかなりの打撃を受けているように2人には見えた。

「ユーバー!なんてことを言うのです!あの湊様がルック様をお捨てになる訳がないではありませんか!多分あなたの勘違いでしかないでしょう。所詮ここにやってきていた人達に勝てなかった人外ですし。」
「女。殺すぞ。」
「あなたにこの私が!?お笑い草ですわね。やれるものならやってみなさい!」
「・・・・・・・・・やめてくれない・・・?逆に僕がいたたまれない・・・。・・・時間がない、行くぞ。」

その後の戦闘には軽く勝利していたようではあるが、どうでもいいコトに時間をかけすぎてしまったのか、封印は解かれ真なる水の紋章はそこにはもうすでになかったようである。
作品名:ルック・湊(ルク主) 作家名:かなみ