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【APH】日本と×××【捏造日本史】

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「我が国よ、本当に神はいるのか?」
「……神とされている貴方がそのようなこと言ったら、お終いだと思いますが」


英国から取り寄せた椅子に深く腰掛けた菊は、引きつるこめかみを押さえた。聞いてはいけないことを聞いたような。いや、今のは聞き間違い……幻聴、幻聴、幻聴。そうだ、聞こえていない、聞こえていないったら、聞こえていない。




梅雨入りする前の五月の晴れ間は、大変過ごしやすい。暑過ぎず、寒過ぎず、爽やかな風とカラリと晴れた太陽の日差しは、心地が良い。
五月晴れの日には庭園でお茶を。そう誘われ、ほいほいついてきてしまった自分を、菊は呪った。質素倹約を通すことで知られる主催者が、珍しく開いたお茶会。貴族達のお茶会に比べるとやや地味な茶会ではあったが、主催者らしさが出ていて菊は個人的に好んでいた。このお茶会を。
それが、今はどうだ。
西洋から持ち帰った、甘い芳香の紅茶に舌鼓を打っていたはずが、菊の気分は一気に急落した。鼻をくすぐる甘みも、味覚に広がった軽い渋みも消えうせた。
何故、揃いも揃って、上に立つ者は、こうも、捻くれているのか。
知らずに菊は溜息をつく。