二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【APH】日本と×××【捏造日本史】

INDEX|2ページ/4ページ|

次のページ前のページ
 



都を京より遷都して、幾年月―――。
徳川が平定した江戸の町は、二百有余年という歳月を経て、世界に稀にみる巨大な都市へと変化していった。
施政への綻びから徳川は崩れ、中心地江戸を新政府軍が無血開城させ、東京と改めてから早数十年。
再び皇上に冠が返った。
京の都から重い腰をあげ、新たなる日本の門出として東京に天皇が居を移してから早数十年。



西洋文明を取り入れると称し、手っ取り早く西洋化は何かと議論され始まったのが、このお茶会である。侘び寂びも良いが、足を広げて茶会とは何ぞや。ティーとはいったい何だ。とりあえずやってみるか。西洋風なお茶会を。
鮮やかな大輪を綻ばせる薔薇が描かれた金縁の白いティーカップと、揃いのティーポット。幾重にも繊細に編み込まれた真っ白なレースのテーブルクロス。テーブルを彩るは、これまた白い丸皿に乗った、先日フランスから貰った抹茶を生地に混ぜたというマカロンと、チョコチップ入りのクッキー。
初めて西洋式の食器を用いて茶会を催した時、不思議な取っ手が付いた茶碗だとティーカップを見つめた。さらに、あまりの面妖なお菓子に驚き、おそるおそる口にしていた。今となっては、遠い昔のように思い起こされる。


何処にでもあるお茶会の様式。何処にでもあるお茶会。それの開催地が他とは少しだけ、異なるだけ。
開催地は大日本帝国が帝都東京の宮城(太平洋戦争後の名称は皇居)の庭園。主催は現人神―――日本国天皇。
現人神が今は住まうこの城は、今日も平和である。
天照大神の血筋をひくこの世に現れた神は、神の存在を疑問に思っているという。
国生みから日本を見てきたという「日本」を相手に、現人神はのほほんとティーカップを片手にティータイムなるものを楽しんでいた。