那月の気持ち
「いいか!!一回しか言わねーぞ!!」
「は、はい」
「俺もなぁ!!俺だってお前のこと――――――――――」
「那月ー!翔いたー?ってあれ?いるじゃん。どうしたの?二人して顔真っ赤だよ?」
「な、何でもねぇ!!」「な、何でもないです!!」
「んー、ハモらなくても…。とりあえず、見つかってよかったね。」
音也が去って行った…。
「翔ちゃん…さっきの続きは…?」
「いわねーよ、もう!!」
「えー、意地悪ですぅ…。ききたいです!」
「いやだ!!」
「しょーおーちゃん!!」
「い!や!だ!」
「ねぇ翔ちゃん!教えて下さいよぉ!翔ちゃん!!教えて!!聞きたい!!お願いします!ねえ!翔ちゃぁん!お願い!翔ちゃん!翔ちゃん!翔ちゃん!翔ちゃん!翔ちゃん!翔ちゃん!翔ちゃん!しょ…」
「翔ちゃん」を連呼する那月に負けた俺は大声を上げた。
「っだぁーーーーーーーーーーー!!わーったよ!いえばいんだろ!?いえば!!」
「ハイ!」
「ったく…あのよ…お、俺も、お前のこと…その、す、好きなんだよ!!」
「……」
「だからよ…その…って那月…?」
「…グスッ…」
「泣いてんのか?」
「泣いでないでず…」
「泣いてんじゃん」
「だってこれは翔ちゃんがっ……!!」
「あー、ハイハイ。わかったから…」
そのまま那月を抱きしめた。
ヤベ…めっちゃ心臓の音鳴ってる…。
「翔ちゃん…ドキドキしてますね…ズッ」
「なっ!!それはお前もだろうが!!」
「しょうがないです!グスッ…翔ちゃんのこと好きだからこんなにドキドキしてるんです!!」
うおぉぉぉぉぉおおお!!またこいつはこんなことをぉぉぉ…!!
「だったら、俺もこんなにドキドキしてんのはお前のこと好きだからだろうがっ!!」
「翔ちゃ……。んもうっ!!大好きですよ!!」
「うおっ!!てめっ!おい!鼻水つけんじゃねー!」
那月が俺に抱きついた反動でちょうど良くあったベッドに倒れこんだ。
するとそこに…
「やっとくっついたのかい?」
「見ているこっちがイライラしたぞ…」
…え?
「レン?真斗?なんでお前らここに…」
「何ってのぞいてたに決まってるじゃないか☆」
「なっ!俺とお前を一緒にするな!おれはのぞいていたのではなく…その…見守っていただけだ!!」
「同じじゃねぇーか!!」
「まあまあ、翔ちゃん。」
「お前もまあまあじゃねえ!」
「ちょっとぉー!俺たちもいるんだけど!」
「音也っ!?トキヤっ!?」
「ごめんね。俺たちも実は知ってた」
「な…なんで?」
「そんなの見ていればわかりますし…レンが…」
「レンが…?」
「みんなにあの二人は絶対くっつくって言いふらしてましたから。」
「…………レンのばっかやろぉぉぉぉぉ!!」
「わぁ!レン君すごいですね!!超能力使えるんですか!!」
「ばかか!!」
「翔ちゃん…バカってひど…」
俺たちがいつもの調子に戻りそうになった時レンが割って入ってきた。
「まーまー、おチビちゃん。肝心の言葉言ってないんじゃないの?」
「は?好きって言っただろ!」
「うーん、でもさ、好きなんだったらどうなりたいの?」
「そうだな。そこを言わなければな。」
「ここはストレートに『付き合って下さい!』じゃないかな?」
「うぐっ!えぇー、言うのかよ…」
「当たり前でしょう。」
「わーったよ!!えと…その…つ、つきあってくださ…い…。」
「ハイ!もちろん!!翔ちゃん大好きです!!」
「わー!よかったねぇー!!おめでとう!!今度トリプルデートに行こうね!!」
「はっ!?」
「あれ、翔ちゃん知らなかったんですか?」
「俺と聖川」
「私と音也はもうすでに付き合ってますよ?」
「えぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!」
それでこの後どこに行くかっていう話し合いが勝手に始まった…。
ていうか、ST☆RISHが全員ホモって…大丈夫なのか…?
先行きは不安だが幸せをかみしめた俺だった!!
END.