【かいねこ】ハジメテノコイ
「ハジメテノコイ」
side:KAITO
カレンダーにつけられた印を見て、いろはさんの誕生日が近いことに気がついた。
「いろはさん」
「はい、何でしょう?」
ソファーに座っていた彼女が振り向く。
「誕生日、何が欲しい?」
「え?くれるんですか!?」
・・・・・・くれるんですかって。
だが、考えてみたら、彼女の誕生日に、俺から何かしたことはない。
マスターが用意して、マスターと一緒にお祝いしてばかりだった。
「うん、折角だから」
「きゃー!嬉しいです!ありがとうございます!!」
「そういうのって、本人に聞くのありなの?サプライズとかしないの、君達は?」
マスターが聞いてくるので、思わず、
「いや、あなた、何回サプライズに失敗したら気が済むんですか」
「カイトさんの言う通りですよ。センスないくせに、余計なことばっかして」
「うるせぇな。俺をいじめるのはやめて下さい」
拗ねるマスターは放っておいて、改めていろはさんに尋ねる。
「んーと、そうですねー。何でもいいですか?」
「何でもいいよ。俺に出来る範囲なら」
いろはさんが考え込んでいる間に、隣に回り込んで座った。
彼女は、ぱっと顔を上げて俺を見ると、きらきらした目で、
「カイトさんの『初めて』が欲しいです!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「いろはさん、言いたいことは分かるんだけど、その言い方は誤解を招くから」
「そういうの、俺がいないところでお願いします。超居づらいわ」
「え?え?」
いろはさんは最初きょとんとしていたけれど、理解したのか耳まで真っ赤になって、
「えっ!!ち、ちがっ!!違います!!そうじゃなくて!!やだもう!!恥ずかしい!!」
手で顔を覆い、足をばたばたさせて悶える。
「マスターの馬鹿!!変態!!最低!!」
「俺が何したってんだよ!!酷すぎる濡れ衣だ!!」
side:KAITO
カレンダーにつけられた印を見て、いろはさんの誕生日が近いことに気がついた。
「いろはさん」
「はい、何でしょう?」
ソファーに座っていた彼女が振り向く。
「誕生日、何が欲しい?」
「え?くれるんですか!?」
・・・・・・くれるんですかって。
だが、考えてみたら、彼女の誕生日に、俺から何かしたことはない。
マスターが用意して、マスターと一緒にお祝いしてばかりだった。
「うん、折角だから」
「きゃー!嬉しいです!ありがとうございます!!」
「そういうのって、本人に聞くのありなの?サプライズとかしないの、君達は?」
マスターが聞いてくるので、思わず、
「いや、あなた、何回サプライズに失敗したら気が済むんですか」
「カイトさんの言う通りですよ。センスないくせに、余計なことばっかして」
「うるせぇな。俺をいじめるのはやめて下さい」
拗ねるマスターは放っておいて、改めていろはさんに尋ねる。
「んーと、そうですねー。何でもいいですか?」
「何でもいいよ。俺に出来る範囲なら」
いろはさんが考え込んでいる間に、隣に回り込んで座った。
彼女は、ぱっと顔を上げて俺を見ると、きらきらした目で、
「カイトさんの『初めて』が欲しいです!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「いろはさん、言いたいことは分かるんだけど、その言い方は誤解を招くから」
「そういうの、俺がいないところでお願いします。超居づらいわ」
「え?え?」
いろはさんは最初きょとんとしていたけれど、理解したのか耳まで真っ赤になって、
「えっ!!ち、ちがっ!!違います!!そうじゃなくて!!やだもう!!恥ずかしい!!」
手で顔を覆い、足をばたばたさせて悶える。
「マスターの馬鹿!!変態!!最低!!」
「俺が何したってんだよ!!酷すぎる濡れ衣だ!!」
作品名:【かいねこ】ハジメテノコイ 作家名:シャオ