しーど まぐのりあ4
それがわかっているディアッカは、そうからかうような軽い口調で、イザークに声をかける。「キラのためだ。」 と、イザークも返事する。せっかく、必死になって送り届けた相手が、簡単に国を滅ぼすようなものでは、キラの立つ瀬がない。だから、あえて厳しいことをイザークは命じたのだ。
「キラは気に入ったわけね? イザーク。」
「そうでなかったら、さっさと殺している。あんなに手間がかかるやつなんて、俺としては厄介なだけだ。」
そりゃそうだ、とディアッカも同意した。厄介ごとを連れてきたのは、辿り着いたキラだ。本来、この街を維持するための判断としては、キラを、あのまま滅ぼすほうがよかった。皇女と共に。それをしなかったのは、イザークもディアッカもキラが気に入ったからだ。
作品名:しーど まぐのりあ4 作家名:篠義