ハロウィンの話
カルロ裁判官がぽかんと口を開ける。
「2番と4番がケンカ……」
ぷんぷんとしたモニカを前に、呆然として首を傾げる。
「……理由が思いつかないんだが」
「それが……」
ふうっと力を抜いてモニカが話す。
報告を受けて、カルロが今度はため息を吐く。どこか遠くのほうを見やって。
「……ウォルターは、どうしてああ、アンディをかまいたがるんだか……」
カラスの巣……家……にいながら何故か医務室行きになる2番目。
モニカがぎこちなく微笑んで言う。
「たぶん、わざとフグをつついてふくらませて遊ぶこどもがいるでしょう? きっとアレですよ」
「アンディはフグか……」
ぼんやりとしたつぶやき。
「なんにせよ、とんだハロウィンだな……」
(おしまい)