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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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 再度、はやてが、尋ねる。

「ティアナは、意識が無いみたいだし、
逆に杏子ちゃんは、目をつぶってるだけで、
ちゃんと意識がある。

 従って、このままなら、杏子ちゃんの勝ちだね」
 なのはは、事も無げに、そう答える。

「ティア! どうしちゃったの? ティアー?!」

(『ティア』は、『ティアナ』の愛称)

 結界の外で、親友のスバルが、心配して
大声を出すが、――ティアナは、「ぴくり」とも動かない。

 スバルの見つめるティアナの腕には、大きな傷が有り、
そこから、出血していた。

 ―― 一方、

「ティアナさんに、何が起こったのかな?

 杏子ちゃんは、一体、何を?

 それに、ティアナさんの、あの、腕の傷、――

 さっきのは、一体?」

 まどかの、指摘した通り、そこにいる全員が、
不可解な現象を目撃していた。

 ――ティアナの腕の傷は、杏子との直接戦闘によって
出来たモノでは無かったのだ。

 その後、――赤い光が、輝いて、ティアナが
失神した後で、ひとりでに、出来た傷である。

 まるで、『目に見えない何か』に、
傷つけられた様に、――

「あれが、杏子の、切り札よ。

 たぶんティアナさんは、悪夢か、良い夢か、
そのどちらかを、見せられている。

 心だけが、まったく別の世界に、閉じ込められている、
と言ってもいいわ」

 ほむらが、分かりやすく、解説する。

「あ、あれが佐倉さんの、――――

 本当のチカラ、――」

 マミも、驚嘆している。

「すごいんだろうけど、何をしているのか、
他の人からは全然分からない技だね。

 後で何されたか、聞くのは、なんか、怖いね」

 まどかの、言う通り、外からは、
2人とも、すやすや、寝ているようにも、見えた。

 しかし、2人の意識の中では、――――

◇ ◇ ◇

「ランスターさん! ランスターさん、ってば!」

 誰かが、ティアナの名を呼ぶ。

「ううーん。

 い、いやだー!

 『初めて』を、変な魚に奪われるのなんか、
いやだぁ――――!!」

 寝言を言っているティアナ。

「何、エロい夢見て、うなされてるかな、この人は?!

 ええかげんに、おっきろー!!」

 大声を出した、誰かが、ティアナの、
口と、鼻の穴を、手で塞ぐ!

「ふ、ふがふが、――ふがー!!

 もがぁ――――!!!!」

 誰かの、手を振りほどく、ティアナ。

「な、何するのよ、スバル!

 あたしを殺す気なの?!」

 真っ赤な顔で、怒るティアナ。

 しかし、――――

「誰なのよ、スバルって?

 もしかして、ティアナの知り合いの外人さん?」

 そう聞くのは、ティアナの目の前にいる、
短いブルーの髪の、知らない女の子。

「え? あなたは、一体?」

 目の前の『制服を着た中学生』に質問するティアナ。

「あなたは一体って!

 1ヶ月も前に、自己紹介したでしょうが!

 あたしは、美樹さやか!

 あんたの、クラスメート!

 この、見滝原中学校に、転校してきて、
もう1ヵ月経つんだから、いい加減、憶えてよ!

 留学生のティアナ・ランスターさん!」

 『美樹さやか』は、怒った口調でまくし立てたが、
顔は、笑っている。

 何故か、自分の無二の親友に、良く似た笑顔だと、
ティアナには、感じられた。

 しかし、今は、そんな事は、問題ではない。

「中学校って、ええええ?!」

 よく見ると、ここは、学校らしき、教育機関の施設内で、
自分も、周りの生徒も、学校の制服らしい服装をしている。

「こ、これは?!

 あ?!

 か、鹿目まどかさん?!」

 ティアナは、頭が混乱している、さなか、
見た事のある顔を見つけて、名前を呼んだ。

「はい。

 なんですか?

 ランスターさん?」

 そう、答える、まどか。

「あ、あの、あたし達、ミッドチルダにいたよね!

 それで、模擬戦の、真っ最中だったよね!」

 まどかの腕をつかみ、彼女をぶんぶんと、前後に
揺り動かしながら、叫ぶティアナ。

「ふええええぇ?!

 ちょ、ちょっと、落ち着いて!

 ランスターさん!

 まったく、訳が分からないよ!

 にょわー!!」

 目を回しながら、答えるまどか。

「あのー、2人とも!

 もう、早乙女先生来たから!

 漫才は、また、あとでっ!」

 さやかが、2人に、注意を促がす。

「あ、あうー」

 ようやく、まどかを解放するティアナ。

(こ、これも、全部、幻覚?)
(一体いつまで、続くのよ?)

 ティアナは、いい加減、頭が痛くなってきた。

 すると、――

「あら?

 ティアナ・ランスターさん。

 その腕の怪我!

 どうしたんですか?」

 担任の先生らしき女性が、ティアナに尋ねる。

「え?」

 ティアナが、自分の腕を見ると、
かなり大きな切り傷がある。

(これは、ジャングルで、獣から、逃げる時に、
木の枝に引っ掛けて、切った時の、怪我だ。
 でも、本当に痛みを感じる? どうして?)

 ( まさか? )

 ティアナの顔色が変わる。

 人間は、暗示によって、体に大きな変化が、
生じる場合がある。

 たとえば、被験者を、深い催眠状態にしておいて、
『今、ハチに刺された』と言う暗示を与えてやる。

 すると、被験者の腕には、実際にハチに刺されたような、
腫れや、炎症が起きる事が、報告されている。

 もちろん、これには、個人差があり、
人によって『被暗示性』(暗示に対しての、かかりやすさ)
が違うので、全ての人にこのような、
反応が起きる訳ではない。

 また、催眠をかけられた状態でも、本人の『自我』が
活動しているので、その意志や倫理に反して、
『ドロボウをしてこい』とか『人を殺して来い』などの
命令的な暗示には、従わない。

( 『いっそ、ドロボウしちゃおうか』とか、
元から、考えている人は、『例外』である = 
 実際、事件が有った)

 だが、『例外』は、存在する。

 本人の『自我』が、心を守っているのなら、
――その『自我』の働きを弱めるか、
――その『自我』そのものを、
  『破壊』してしまえば、良い。

――これが、いわゆる、――悪い意味での、
  『マインド・コントロール』である。

 分かりやすい例では、酒を飲み、
『自我』の働きが弱くなった人物が、
とんでもない行動をしてまった、と言う事であり、
これが時には、暴力事件や性犯罪などを引き起こす。

 悪質な、新興宗教の団体などでは、対象者を長時間、
監禁して、――効果的な宣伝ビデオを見させ続けたり、
説教し続けたりして、――精神的に疲労させて、――
『自我』の働きを弱めておいて、
催眠暗示をかけ、『洗脳』するのである。
 
 そして、『自我』そのものを、『破壊』する
具体例として、強力な薬物を使う事が、考えられる。

 『地球』という惑星の、国家の秘密組織では、
薬物を利用した『マインド・コントロール』が、
研究され、実際に、非合法な行為を、一般人に
させるのに、使われたと言う情報が存在する。