緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話
ただし、この爆発は、純粋な魔力爆発だったため、
そこにいた人間や、施設への、影響は、安全なレベルで
すんだのである。
◇ ◇ ◇
☆ 特別希望者の模擬戦(午前の部)に関するレポート
発案者 佐倉 杏子
監督責任者 高町 なのは
《 戦闘結果報告 》
――――――――――――――――――――――――――――
〔 戦闘時間 60分 〕
△ 佐倉杏子 vs. ティアナ・ランスター
両者、ともに、魔力・体力・精神力を使い果たし、
戦闘不能と、判断
よって ―― 引き分け、とする
◇ ◇ ◇
杏子と、ティアナは、ボロボロの状態で、
練習場の中に、大の字で、寝そべっていた。
2人とも、もう、体力も、魔力も残っていないらしい。
練習場の戦闘エリア用の――立体映像も切れて、
そこは、タイル状の構造がむき出しの、人工島の上だった。
周囲の海から、聞こえてくる、波の音が、
疲労した体と心には、心地よかった。
「な、なかなか、やるじゃねえか」
「あ、あんたもねー」
互いの健闘を称え合う、2人。
「そんで、――1つだけ、聞きたいんだが」
「何よ?」
「上空にいた、あんたが、消えて、いきなり、
目の前に、現れたアレ。
アレは、やっぱ、『幻術魔法』だったのか?
それとも……」
「……企業秘密よ!」
(実は、ティアナの『幻術魔法』には、
『オプティックハイド』と言う技が有り、
これを使うと、自分や他人を不可視の状態、
いわゆる、透明人間に出来るのだ)
「はーん。
そんで、――会えたのかよ、兄貴には?」
「?!
……杏子!
あんた、まさか?!」
「へへっ」
「よけいな、マネを〜!!」
杏子は、シグナムから、ティアナの
家族に関する話を聞いていたらしい。
「でも、――あの、最後の幻だけは、
――楽しかったろ?」
「うっさい!
バカ杏子!」
「あんだと!
もういっぺん、やるか、コラ!!」
「上等よ!!!」
「言ったな!」
「言ったが、どうしたあ!!!」
「――――!!!」
「――――!!!!」
「――――!!!!!」
「――――!!!!!!」
「誰か、止めろ――
あの、バカタレどもを!!!」
シグナムの声が、ミッドチルダの
空に響いた。
その青い空を見上げ、杏子は、思った。
(……引き分けだったけど、
……これで――いいよな!
さやか! )
作品名:緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話 作家名:気導士