二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

INDEX|72ページ/97ページ|

次のページ前のページ
 

「乱暴な、確認法やな、まったく。
 まずは、言葉で聞いてみたら、ええやんか。
 
 なのはちゃんは、どんな相手も、殴りあわんと、
友達には、なれんと、思っとるんと、違うか?」

 はやてが、苦笑する。

「別にそうは、思わないけど。

 でも、この場合、……

 いや、私が、直接、相手してみたい、
と言うのは、本当かな?」

 なのはは、自分の頭を、ポリポリかいている。

「『こん人は、戦(いくさ)が、好きで、
困り申す!』とは、『日本』の『西郷隆盛』の
言葉やねんけど。

 まあ、何にしても、――
練習場の準備が、完了せんとな」

 はやてが、作業現場の、マリエル技術官に、
連絡して、状況を確認する。

(西郷隆盛の言葉は、実際には、
幕末を舞台にしたテレビドラマのセリフ。
はやての言葉は、一文字変更した。
オリジナルは、『こん人ら、戦が、好きで、
困り申す!』=《解釈》この人達は、戦争が好きで、
困ります)

「…………ふんふん?

 さっきの、変更した予定通り、
午後3時には、準備完了する筈?

 ……うん、了解や。

 ああ、それと、なのはちゃんからの、
頼みで、次の模擬戦では、ウチが、
監督責任者やから、よろしゅう。

 うん、じゃあ、あとでな」
 
 念話による通信を、終了する、はやて。

「聞いての通り、
やはり、午後3時やね」

「分かった。
 私は、ちょっと、ウォーミング・アップしてくる。

 気は、抜けない相手だから、――」

 なのは、そう言って、談話室を出て行った。

「まったく、なのはちゃんも、
戦いばっかせんと、少しは、色気出して、
ユーノ君とデートでもしてくれば、ええねん。

 ウチら、今年で、もう24歳やで」

 苦笑している、はやて。

 ユーノ君とは、なのは達と、同年代の
考古学者で、なのはの友人の事である。

「話は、変わりますが、――

 あの噂は、真実なんでしょうか?

 『魔導師量産計画』って、――」

 ティアナが、はやてに尋ねた。

「ま、魔導師量産計画ぅ――?!」

 話を聞いていた、スバルは、思わず、
飲んでいた、オレンジ・ジュースを、
吹き出してしまった。

「まだ、単なる噂の域を出とらんが、
火ぃの無い、ところに煙は、立たずや。

 ウチや、フェイトちゃんも、情報は、
収集しとるが、――姿の見えん、
妖怪のごとく、計画しとるらしい連中の、
尻尾は、おろか、気配すら捉えられん。

 結局、計画そのものが、有りもしない、
妄想言うんやったら、別にええんやけどな」

 はやてが、現在判明している事だけを、
説明する。

「ねえ、ティア。
 その、『魔導師量産計画』って、
一体、何なの?!」

 スバルは、親友に、尋ねた。

「あの、スカリエッティが、魔法少女を、
人間の魔導師に変化させるシステムを、
開発した事は、知ってるわよね?」

 ティアナは、基礎的なところを、
スバルに確認する。

「それぐらい、知ってるよ!
 まどかちゃん達は、そのシステムの
おかげで、人間に戻れたんでしょ?」

 スバルが、答えた。

「じゃあ、まどかちゃん達みたいな、
魔法少女が、どうして、誕生したかは、
知ってる?」

 次の質問をするティアナ。

「それも、ほむらちゃんから、話を、
聞いているってば!

 確か、インキュベーターとか言う、
異星人と、魔法少女の契約をして、……?

 ???

 ……………………

 !!!!!!

 ま、まさか、ティア!!」

 重大な事に気がついた、スバル。

「頭の回転が、カタツムリな、スバルでも、
ようやく理解出来たみたいね」
 ティアナは、親友に頷いて見せた。

「つまりは、そう言う事や」
 はやてが、ティアナの言葉を引き継いだ。

「対象者、もしくは、希望者やな。

 その誰か、――契約とやらの、条件からすれば、
第二次成長期の少女を、まず、インキュベーターと、
契約させて、『魔法少女』を1人、『造り出す』。

 そして、次に、例のスカリエッティのシステムを
使って、『最初に造った魔法少女』を、
『人間の魔導師』に変化させる」

 はやては、まるで、何か料理の作り方の、
説明でもするように、淡々と解説した。

「そ、そんな!

 そんなバカな事を?」
 驚愕の表情のスバル。

「そんな、――バカな事を本気で考えとる
連中がいるらしいっちゅう事や。

 よくよく、考えてみると、魔力資質が
低くて、魔導師になりたくても、なれん人、
にとっては、まさに、『夢のような』お話やし、
そう言う事を実行したいと思うんは、
やむを得んかも、しれん。

 おまけに、1つ、何でも、願いが叶うと、
言われると、誰でも、欲が出るやろ」

 はやては、事実を指摘する。
 
「で、でも。
 それじゃあ」
 スバルは何か、納得出来ない。

「人の夢、人の理想、そして、人の欲望、
 ――それには、限りが無い。

 良い方向に、技術や、能力が、
生かされるんやったら、誰も文句は言わん。

 そやけど、『生体兵器』を大量生産するような、
考え方で、人間を魔導師に『改造』するんやったら、
それは、『人の罪』言うもんや!

 かつて、スカリエッテイがやっとった事と、
何ら変わらんと思う!」

 はやては、自身の考えを吐露する。

「そうですね。そんな想いで、
 魔法を扱って欲しくない、――」
 
 ティアナも、はやての意見に同意した。

「うん! そんな事させないように、
頑張ろうね! ティア!」

 スバルは、自分もと、言いたいようだが、――

「――って、あんたは、
防災士長としての、仕事が有るでしょうが!
 悪い人たちを取り締まるのは、
あたしや、八神司令のお仕事!」

 ティアナが、あきれて、言う。

「そ、そうでした!
 あ、あはははははは」

 スバルは、すっかり、人命救助と言う、今の自分の、
役割を忘れていたらしい。

「まあ、今の件は、調査中やし、
元機動六課をまた集めなあかんような、
事態は出来るだけ、避けたい。

 しばらくは、様子見っちゅう事や!」

 はやてが、話をまとめる。

「はい、……」
 はやてに、ティアナが返事をした。

「でも、必要な事なら、すぐ声をかけてください!
 すぐに、飛んで行きますから!」

 スバルが、軽く胸を叩いて、そう言うと、――

「分かった。期待しとるよ」

 はやては、心の中で別の事を思う。

(『魔導殺し』の件も有る)
(その要請を出すのは、意外と早そうな気がするで)

 ―― その頃、まどか達は、――

「まどか、何度も言うようだけど、――」

 ほむらは、まどかが、心配だった。

「絶対、無理はするな、――でしょ」

 ほむらを、安心させるため、笑顔を見せる、まどか。

「…………」

「ほむらちゃんの、気持ちは嬉しいけど、

 …………私にも、託されたモノが、有るから」

「うん、…………」

 そして、そんな少女達の想いを、よそに、――
運命の時は、来る。

◇ ◇ ◇

「どないや? マリエルさん?」

 はやてが、マリエル技術官に、確認する。

 もうじき、午後3時であった。