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緊急指令!鹿目まどかを抹殺せよ! リリカル☆マギカ(第2話

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 はやての隣を飛ぶ、フェイトも驚いていた。

 マミは、フェイトの依頼で、遠くで、
探査中のまどか達を呼びに向かったので、
ここには、いない。

 しばらく前から、なぜか、仲間同士の
『念話通信』が、使えなくなっていた。

「い、いや、アレからは、『闇の書』の闇より、
もっとでかい、魔力反応を感じるで。

 これは、まるで、どこかの、ゲームとかに
出てくる、『伝説の魔王』やな」

「伝説の魔王…………」

 フェイトは、幼い頃、彼女の教育係だった
リニスに良く読んでもらった、ある、
おとぎ話を思い出した。

 それは、世界を滅ぼそうとする、
暗黒の魔王と、それに立ち向かう、
―― 七人の勇者たちの、物語。

 まだ、小さかったフェイトは、この
物語に、夢中になり――

『いつか、自分と、使い魔の、アルフが、
勇者の仲間となって、母親とリニスを
守るため、魔王を倒すのだ』と言っては、
リニスを困らせていた。

「……あそこらへんは、なのはと、
リナ・インバースが、接触したと、
推定されるポイントだよね。

 一体何が?

 それに――なのはは?」

 フェイトは、はやてに尋ねた。

「想像もつかん。

 普通やと、リナ・インバースが、何か未知の
魔法を発動させた、としか思えんが――
結局、憶測の域を出えへんし、
対処法も分からん!

 あの、『球状の闇』の内部の様子が
判明すれば、あるいは――」

「と言う事は、――あの中に、飛び込むしか、
手は無いよ! 

 恐らく、なのはも、あの中にいる!」

 言うが早いか、フェイトは、『球状の闇』を
目がけて、突進していく。

「ああもう、こうなったら、ウチも行くしか、
ないやんか。

 昔のSF映画みたく、外側にぶつかって、
『ボンッ!』にならんよう、祈るしかないわ!」  

 フェイトに続いて、闇の中に、
突入する、はやて。
 
◇ ◇ ◇

 闇の球体の中――そこは、大地も、星も、無く、
不可思議な、霧の漂う、無重力の異世界だった。

「アクセル・シューター ―― シュート!」

「無駄な、事を――」

「うわあああっ?!」

 なのはが、誘導魔力弾を発射しても、その弾は、
全て、『黄金魔王』の発生させる、六角形の、
薄紫のシールドに防がれてしまう。

 厄介な事に、『黄金魔王』は、このシールドを
張りながら、攻撃する事も、可能であるらしい。

 そして、魔王の起こす、黒い爆発に、
なのはは、翻弄された。

「滅びろ!」

「ああうっ!」

 さっきより、大きな黒い爆発によって、
なのはは、上空まで吹き飛ばされる!

 もっとも、周囲には、霧が立ち込めるだけで、
何も無いので、どっちが、上なのか、下なのか、
良く分からない。

 ――『黄金魔王』と言っても、その体は、
紛れも無く、リナ・インバースのモノだった。

 しかし、その肉体は、完全に、『黄金魔王』に
支配されている。

 リナの意志は、まったく、感じられなかった。

 『黄金魔王』は、ただ、なのはの方に、手を
伸ばしているだけで、――呪文も唱えないし、
魔力光さえ、見えなかった。

 ただ、一言、『無駄だ』とか『滅びろ!』とか、
言っているだけで、チカラを振るう事が、
出来るらしい。

 魔王の言葉が、引き金なのか、それとも、
魔王の意志、そのものが、引き金なのか、
なのはには、分からなかった。

「エクセリオン・バスター!」

 なのはの、中距離砲撃が、発射されるが、
これも、魔王の、六角形シールドで、
防御されてしまう。

「我が前に、立ち塞がりし、

 滅びを望む者よ。

 我がチカラをもって、

 お前には、滅びを与えん」

「きゃあああああー!!」

 魔王の両腕から、撃ち出された、
闇の魔力砲撃とも言うべき、
黒い光線が、なのはを、吹き飛ばした!!

 さらに、魔王は、両手から、黒い魔力弾を、
連続で撃つ!

「ぐっ! がっ!! ぐはぁっ!!!」

 次々と、魔力弾の直撃を受けて、
痛々しい、悲鳴をあげる、なのは。

 なのはの、防御シールドも、
魔力バリアーも、全て、打ち砕かれ、
防御力が、極度に低下した状態だった。

「滅びを与えてあげるよ。

 高町なのは。

 お前の望んだその通りにね。

 滅びを望むなら従うがいいっ!!」

 巨大な『闇の爪』が、なのはに、迫る!