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かんさつにっき

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 冬になりました。
 やっぱりさむさに勝てなかったのでしょう。ぷろいせんとはんがりーは、植木ばちでつくった家の中で、いつのまにか一しょにねむるようになりました。
 はんがりーのとなりで、ぷろいせんは、落ち着かなそうに、ひっきりなしに身動きしています。ふだん白い体を、なぜだかまっ赤にして、どうやらあまりよくねむれていないようです。
 はんがりーも、ぷろいせんのとなりで、ちいさな体をちぢめて、ひどくおとなしくしています。


 あるばん、ぼくは夜中にどうしてもトイレにいきたくなって、ふるえながらベッドからおきあがりました。
 勉強づくえのスタンドをつけて、ふと水そうの中をのぞきこむと、二ひきは重なり合うようにぴったりくっついたまま、じっとしています。
 ぷろいせんがみうごきをしました。その体の下で、はんがりーが小さくなく声がきこえます。

 なぜかどきっとして、ぼくは急いでスタンドの明かりをけしました。



「おめでとうございますけんたくん。ぷろいせんのはんしょくに成功したのですね。これはたいへんめずらしいことですよ」
 春になって、二ひきに赤ちゃんが生まれたことをほうこくすると、おじいちゃんはとてもよろこんでくれました。
「うん!ぷろいせんとはんがりーはいまでも、まいばん重なってるよ。ひとばん中、はなれないんだ。長いときには夜が明けてお昼くらいになってもまだ」
「けんたくん、さすがのわたしもそれ以上を七さいじの口から言わせるのはざい悪感を覚えますからもうけっこうですよ」
 おじいちゃんは、にこにこわらいながらぼくの頭をなで、
「子づくりのようすは、ベッドにしかけさせていただいた、ちょう高せいのうあんしカメラで、後ほどしっかり、かくにんさせていただくでゲイツ」
 と、また、よくわからないことを言って、ふふふとわらいました。


 お父さんになったぷろいせんは、あいかわらずがちゃがちゃとさわがしく、お母さんになったはんがりーにやっぱりボコボコにされています。
 でもちいさな赤ちゃんがかわいい声で、げん気になきはじめると、二ひきはあわてて赤ちゃんをだきあげます。そうして頭をくっつけあうようによりそって、いつまでもいつまでも赤ちゃんをながめています。

 しあわせそうな三びきをみて、ぼくは、もうすこしあたたかくなったら、おや子を森にかえしてあげようと思いました。




おしまい

作品名:かんさつにっき 作家名:しおぷ