花葬
闇の中。
気配を消し、足音を立てずにカカシは標的の男の背後に立った。
「?!」
異変よりも早く。
右手をそれの口元にあて、素早く羽交い絞めにすると左腕で力任せに首を逆にへし折る。
ボキ・・・・・ッ。暗闇に鈍い音が響いて消えた。
男は声をたてることも許されずだらりと、力が抜けた。。
カカシが羽交い絞めした男の体を突き放すと、重力に逆らわず音を立てて倒れこんだ。
それを唯一、外に晒された右目で見下ろし佇む。
彼の名は【はたけカカシ】
木の葉の隠れ里の忍。
名門はたけ家の唯一の跡取りであり、うちはの写輪眼を左目に宿す異端児。
六歳の頃、【中忍】になり、12歳には【上忍】にまでなりそれまで大人に混じって数々の修羅場をくぐってきたその能力の高さを火影に買われて、暗部に所属している。
【暗部】・・・木の葉の隠れ里、暗殺部隊の精鋭中の精鋭。
暗部になった者は名前を剥奪され、動物面で素顔を隠し木の葉の隠れ里の長である火影の下、数々の任務をこなす。
任務をこなす中で、カカシはビンゴブックに載るほどに諸国にその名を馳せるほどになっていた。