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アンタは黙って、アタシに抱かれなさい。

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大きな溜息の後、真顔でそう問うてくるハンガリーにプロイセンは眉を寄せる。…解らない。怒らせたのなら、フライパンが直ぐに飛んでくるだろうし、当の昔に部屋を追い出されているはずだ。…それとも思い切り、サンドバックよろしくぶん殴りたいということだろうか?…プロイセンは一気に青褪めた。
「何か良く解んねぇけど俺が悪かった!謝るからサンドバックは勘弁してくれ!頼む!」
想像するだけで背筋が恐怖で震える。…顔色を変えたプロイセンを見下ろし、ハンガリーは何度目になるのか解らない溜息を吐いた。その溜息にプロイセンは身を竦めた。
(…ド突き過ぎたかしら…ってか、こんなにコイツ、鈍かったかしら?)
こちらとしては最大の勇気を振り絞って行動に出たつもりだったのだが、何も伝わっていない挙句、思い切り勘違いをされているようだ。その勘違いどおりに殴ってやろうかしらと一瞬思うが、思い留めて、ハンガリーはプロイセンの頬を抓った。
「ふあ!?」
殴られると思いぎゅっと目を瞑ったプロイセンはふにりと頬を摘まれ、赤を瞬く。それをハンガリーは笑う。
「…アンタって、ホント、鈍感!…私もホント、馬鹿。…何で、アンタみたいなアホを好きになっちゃったんだろ」

「は?…え?ええええええっ!?」

目を白黒させ狼狽するプロイセンの頬を掴むと、ハンガリーは口付けを落とす。軽くあわせて離れれば、硬直してしまったプロイセンがあわあわとハンガリーを見上げた。
「腐れ縁の幼馴染みから、いい加減、先に進みたいの。…ってかさ、アンタにいつまでも男だって思われてるの嫌なの。…ってか、「女」になった意味がないじゃない」
「…あ、いや、お前、それは坊ちゃんの為で、俺の為じゃねぇだろ?」
「オーストリアさんのことは尊敬してるし、色々と感謝してるけど、アンタに対する想いとは違うの」
「へ?」
「…アンタ見てると何ていうの、ムラムラしてくるのよね。征服したいって言うか、占領したいっていうか…」
「な、何、言ってんだよ!?…ちょっ、うわっ!」
押しのけようと伸びてきたプロイセンの手首を掴み、床に押し付ける。焦るプロイセンにハンガリーは笑みを浮かべた。
「…「女」じゃなくてもいいかもね。アンタの焦る顔見るの楽しいし」
「は?お前、ふざけるのも大概にしろよ。怒るぞ、ホントに…」
「怒れば?…出来ないクセに」
反論できずに黙り込んだプロイセンにハンガリーは笑うと、厳かに口を開いた。



「アンタは黙って、アタシに抱かれなさい」








「…どうして、こうなった?」

絶対に変わらないと思っていたのは幻想だったのか…。関係が壊れるのが怖かったから避けてきたのにあっさりと一線を越えてしまった。
(…おっぱい、デカくなってた…やわらかかった…って、ちげぇ!俺!!)
頭を抱え、ひとり悩むプロイセンを横目で見やり、
(…バーカ。いつまでもひとり悩んでなさいよ)
と、小さく呟いてハンガリーは寝返りを打つと目を閉じた。