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太刀川ミミの素朴な愚痴

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「僕はミミさんとは違った意味で太一さんへ友情は無いんですよね」
「もう一人のお兄ちゃんって感じ?」
「それもありますけど、やっぱり『リーダー』で、尊敬できる人だから、友人っていう土台に乗せたらいけない気がするんですよね。崇拝してるわけでも神格化したいわけでもないつもりなんですけど、どっかそれに近い感覚があるんです」
「ちなみにタケルくん、太一さんとヤマトさんが喧嘩したらどっちにつく?」
「太一さんですね」

え、そうなんだ!?弟なのに兄の事信じてあげないんだ。

「昔の旅の途中ならともかく、今のあの二人が喧嘩するなら、十中八九兄さんが悪い」

いい笑顔で凄いさらっと言っちゃったよ、と皆がタケルに対しての認識を改めるなか、大輔だけがそれに頷いていた。そういえば大輔も太一の信者だったなと思いながら。何故ヒカリが同意を示さないのかが少し不思議だった。

「昔は善悪の喧嘩じゃなかったもんねー」
「命懸かってましたからね。明日生きてられるのかすら不安定で、左の道を選ぶか右の道を選ぶのかで命を失う危険がありましたから、衝突してもある意味仕方なかったんじゃないかなと思います。太一さんは正論で、兄さんは正論だけではダメだというタイプでしたからね」
「そういう意味ではヤマトさんに救われたこともあるけど、でもヤマトさんって『皆』って言葉をよく使って結構ずるかったよね」
「僕がいた所為もありますけどね」
「でも結局太一さんと親友やってるのよね」
「友情の紋章ですからね」
「不思議だわ」
「太一さんに不平不満を言える人が他にいないんじゃないですか?」
「………………そうかも。でもやっぱりヤマトさんはずるいと思うわ」
「それは否定しませんし、どうぞ本人に言ってやってください」
「嫌よ。だって気にしないとか言いながら絶対に気にするのよ。で、結局太一さんがフォローする羽目になるんだもの。で、太一さんが宥めにかかるから光子郎くんも一緒にフォローする事になるのよ」
「よくわかってますね」
「伊達に仲間やってるわけじゃないんだからね」







「色々複雑なのねぇ」
「え?つまり、これは何の話だったの…?」
「賢くんをネタにした、ヤマトさんに対する不平不満じゃないかしら」
「で、ヒカリちゃんは太一さんとヤマトさんだとどっちにつくの?」
「勿論お兄ちゃんよ」
「ヤマトさんが悪いから?」
「いつだって、お兄ちゃんの言葉が間違っていた事がないからよ」

あ、この子結構やばい。
作品名:太刀川ミミの素朴な愚痴 作家名:透香