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「アンタ バカだろ！ そんなとこにタイムマシンなんてねーよ！」
「バッカ！ タイムマシンはなぁ、信じるものにのみ現れるんだよ！ 例え自動販売機の取り出し口だろうと！」
「アホかアンタは！それでも社会人か！」
終わりのない口論を続けていると。
「エド、どいて」
「え…？ アンディ。お前なにを―――」
ゴシャァァァ！！
いつまでも自動販売機に頭を突っ込んでる銀時に対して躊躇いもなく蹴り飛ばすアンディ。少年を担いだまま。
「さ、いこうか？」
「お……おう」
そう言ってアンディはさっさとエドとともに病院へ行く。

　　　　　　＊＊＊

＝どこぞの病院の個室＝

「全くあの人は、だから天パーなんだよ」
「イヤ、天パー関係なくない？ ま、いい歳してタイムマシン探すバカはあの人ぐらいだよ」
「おい、テメェら今なんつったコラ？」
言いたい放題言う二人を静かに睨む銀時。
あの後三人……いや、四人は病院に行った。あの少年は今は落ち着いてベットの中で眠っているが、ついでに銀時も治療してもらった。あのアンディの蹴りを食らっても普通に生きているのだから、ある意味怖い。
「…う…」
と、微かなうめき声を聞いた三人はバッと少年のほうを向く。
ふっと瞼が振るえ開く目。ボーッと焦点が合っていない瞳が三人を映し出す。
「…？ ダレ」
「いや、お前が誰だよ」
「君は一体何者なの？」
「……」
「おい、何で黙ってんだよ？」
「…俺…は、誰だ？」
「「「え？」」」
これはもしや…とある考えが三人の心をひとつにした。
「「「記憶喪失！！」」」

〈＃改ページ〉