いつまでも
~二日前~
「妹子~!!!」
「うゎッ!!!」
威勢のいい声が聞こえたかと思うと太子は僕に一直線に走って抱きついてきた。
「なッにすんだこのアワビがぁああ!!!!!」
「たこやきッ!!!!」
いつものように僕の仕事を邪魔しに来た。
「…もぅ~離れてくださいよね」
僕の背後から抱きついている太子のほうに顔を上げたとき、
ふいに唇が重なった。
「!?」
あわてて太子を離そうとしたけど太子はすんなりと軽いキスをして僕をギュッと抱きしめた。
「ぁの…た…いし…?」
僕の体はすっぽりと太子の胸に収まった。いつもの太子みたいにヒョロヒョロな体がまるで嘘のように太子は僕を抱きしめた。
「ねぇ妹子」
「…はい」
「もし私がこの世界からいなくなったらどうする?」
その瞬間、僕は太子を殴っていた。