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或る信者の独白

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私は構造への理解よりも、構築に力を注ぐようになった。
様々な国を放浪し、多様な医術を極め、数多の生命で実験を試みたが、
生命を解体すると、機械のようには復元できない。
機械を如何に精緻に組み上げようとも、生命を完成させ得る事が出来ない。

我が神は、私の疑問に幾度と無くお答え下さったが、定命の脆弱な肉体しか
持たぬ卑小な存在の私には、解するに到底及ばないものであった。
私が懇願し、技巧をきわめて降臨される我が神は、私が能弁に摂理と構造を
喚き連ねれば連ねるほど、言葉少なに、私から目を背けるようになっていった。

「お前は、存在の疑念を捨てられぬのだ」
「信ずる事を恐るるなかれ、我が最愛のシモベよ」

どれだけ数多の他神教の信者どもを贄に捧げようとも、昔のように、
温かな癒しを賜る事を得られない。精神の飢餓が心を苛むにつれ、
私は次第に、己の狂気を抑える術を失いつつあった。


私の親愛なる神は、顕現される事無くして久しかった。
遂に私は、我が神との相反する風の女神を幾度も屠り、疲労困憊の体で、
その美しい残骸を聖なる祭壇へと運んだ。私の考えうる限りの最高の贄。
犠牲は大きく、莫大な労力と資産を要したが、ようやく最愛の我が神も、
不出来な信徒をお許し下さるであろうと。

数年振りに降臨したもうた私の神は、完全なる無表情で、機械的に四葉の草を
私に差し出した。そのまま背を向け、祭壇へと歩み寄る。
私が最高の職人達を雇い入れ、贅を凝らし、綿密に整然と美しく飾り付けた
女神の身体一つ一つを吟味しているようだった。
私は期待に震えた。

次の瞬間、思いもよらぬ事が起こった。突然我が神は、私に向かって神速の
大鎌を繰り出して来たのである。その顔は常の、端正で無感情なもので
あったが、血の気の無い頬に光るものが見えた。そしてその美しい紅の目は、
まごう事無き強烈な憎悪を張らんで私に突き刺さった。
あまりの驚愕に、咄嗟に私の身体は動かず、気付けば荒野の只中で這い上がり、
暗く淀んだ空を見上げていた。
反射的に防御した腕ごと首を刎ね飛ばされたのは記憶に残っている。
それに、あの涙に濡れた御顔も。
私にはわからない。
わからない。
わからない。

混乱と狂気に苛まれてなお、私の脳は常通りの指示を下した。
解らないものは構築の理を知る必要がある。


そして私は、私の神を殺した。

















( ㊤ 皿 ㊤)<ここまで私の自演!
         このような狂信者なぞ、ついぞ現れた事は無い。
         もう一つ、ルルウィは私のものだ、
         下賎の輩がルルウィに手を出す事は許さん。
         見つけ次第★ウィンプレぶっぱするから覚悟しろマニ!
作品名:或る信者の独白 作家名:mt0ug