機動戦士ガンダムワールドNG
「日曜日は問題ないよ。予定は今の所ないし」
今週の日曜は確かバイトも休みだったはず。それに試験前でもないから特に大丈夫そうだなと記憶を探る。
言い忘れていたが、俺は高校2年生だ。自分のバイトしたお金でアミュスフィアとゲームを購入し、さらに学校の成績も落とさないという約束を両親と交わし今に至っている。テストで成績を落とさないよう、テスト間近はゲームをやらない……など自分で制限を定めている。
『それなら、日曜日に東の小規模戦闘エリアに分隊《チーム》組んで遊びにいかないか?』
「あー、30対30の所?チームって後はガスパーさんの他に、コイ王《おう》さんとクラゲさん?」
『そうそう。だから4人でどうかと思ってね。リブロフもMSなれて来ただろうしさ』
「んー、まだ20分で20体のミッションクリアできないくらいの腕だけど」
『あー、いいからいいから。対NPC戦《あんなもん》、対プレイヤーとは感覚が全然違うから気にするな』
「おいおい」
そんな事言ったってと思うものの、やっぱり対プレイヤー戦という魅力に俺の心は揺れ動いてしまう。いつかはと思っていた機会がこんなに早く訪れるとは……。
『まあ、深く考えずに行こうぜ。傭兵は自由に……だぜ』
結局ガスパー10に押し切られてしまったが、それは良かったのだろうと思う。俺一人では、まだまだとか言いながらどんどん先延ばしになっていただろうから。
今度の日曜日が今から待ち遠しくなっていた。
作品名:機動戦士ガンダムワールドNG 作家名:ゆーたん