再会
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「これで笑って寝られるね」
俺はかすれた声でそう言ったけど、そんなのただの強がりだった。
いいじゃないか、どうせ官兵衛殿だって同じなんだから。
ああ見えて優しい人だ、俺が死んだらきっと悲しむ。
俺のいないところで。
彼が悲しんでいるのだと、気付ける人のいないところで。
「官兵衛殿はやっぱり俺にとっての良薬だったよ」
これは混じりけのない本音。
官兵衛殿のおかげで、俺は毎日が楽しかった。
軍師としての孤独を、この年で死ななきゃならないことへの苛立ちを、和らげてくれたのは官兵衛殿だった。
……やっぱり、嫌だな。嫌だよ。
官兵衛殿を残して死にたくない。
もっと一緒にいたかった。
だって俺は、官兵衛殿が――
――だけど、官兵衛殿は言ってくれた。
悲しまないって。泰平への道を開いてくれるって。
俺を安心させるために言ってくれたんだ。
「それじゃ…」
俺はそれに応えなきゃいけない。
だから。
「お休み」
たとえ死んでも、ずっとあなたのことを好きだよ。
「これで笑って寝られるね」
俺はかすれた声でそう言ったけど、そんなのただの強がりだった。
いいじゃないか、どうせ官兵衛殿だって同じなんだから。
ああ見えて優しい人だ、俺が死んだらきっと悲しむ。
俺のいないところで。
彼が悲しんでいるのだと、気付ける人のいないところで。
「官兵衛殿はやっぱり俺にとっての良薬だったよ」
これは混じりけのない本音。
官兵衛殿のおかげで、俺は毎日が楽しかった。
軍師としての孤独を、この年で死ななきゃならないことへの苛立ちを、和らげてくれたのは官兵衛殿だった。
……やっぱり、嫌だな。嫌だよ。
官兵衛殿を残して死にたくない。
もっと一緒にいたかった。
だって俺は、官兵衛殿が――
――だけど、官兵衛殿は言ってくれた。
悲しまないって。泰平への道を開いてくれるって。
俺を安心させるために言ってくれたんだ。
「それじゃ…」
俺はそれに応えなきゃいけない。
だから。
「お休み」
たとえ死んでも、ずっとあなたのことを好きだよ。