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さきかわ このり
さきかわ このり
novelistID. 33994
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SAEJIMATEI NO HOKAI

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あっというまに広間中の床、壁、天井に結界が張られてしまった!

「まずいぞ鋼牙。術だ、奴は術を使ってここに結界を張ってしまったぞ!
もう鎧(よろい)は召喚できないぞ!どうする!?」
「かまわん、鎧なぞそもそも必要はない。こいつは・・ただの人間だ」

そういうと鋼牙は剣をスラリ・・と抜き、ずい・・と一歩、前に出た
その形相はまるで鬼そのものような恐ろしく厳しい顔だ

シグマはその鋼牙の顔を睨みつけ憎々しげに言葉を吐いた
「おまえに俺が・・本当に切れるのか?鋼牙
俺の身体は・・・あと少しで朽ち果てるだろう

しかし、その前に!おまえを地獄に道連れに・・うぅっ!」
そこで、体が痛んだのか言葉が一瞬切れた、その隙を見逃さず
間髪を入れずに動いた鋼牙
目にも止まらない早さで一太刀シグマに浴びせかける!

カァ・・ン

刃と刃、金属の激しく当たる音

カオルののど元にあてた剣が鋼牙へと向かったその隙に
カオルは崩れ落ちそうになる体を、気力をふりしぼって耐え、逃げる
だが、あまりの恐怖のせいで力が抜け、足元がふらついて転んでしまいそうだ

「キャア・・」

「逃げろっ、カオル!」

だが、シグマの眼にはもはや鋼牙しか映っていない
どこにそんな力が残っていたのか、シグマは剣を思いっ切り鋼牙に叩きつけ、
剣ごと鋼牙を跳ね飛ばすと一瞬の隙をついて床に手をつき、さらに術を放つ

「うぉおおおおっ!!!!」

恐ろしい雄たけびが不気味に広間を響き渡ると
何が起こったのか、ドン!という衝撃が体に加わった!?

「・・うわっ、な、なんだ!?なにが?うああ~」

天地がひっくりかえり、体ごと天井に打ちつけられ、また跳ね返ると今度は壁に体が・・

これは、何が起こっているんだ!?


ーーーー屋敷の外では結界が張られて
なすすべもなく立ち尽くしていたレオが
突然の目の前で起きた状況に目をむいた!

屋敷が地面から、もぎ取られるようにバリリと音を立てながら持ち上がり
あれよと言う間に上へ上へと上がっていく

「な、何事だ? うわ、屋敷が・・
まるごと宙に浮いて・・空に吸い込まれて・・いく?」

それを見てゴクリとつばを飲み込むと意を決し
レオは自分も魔導筆を振って術を使い高く跳びあがると、ガシっと窓に手をかけて屋敷に張りついた・・

そして・・


え~~~と、いうところでっ

戦いの場面へと突入していくわけなのですが~~
この・・戦うところって、文章に書きずらいので(苦笑)
ここからはもう書くのはムリで~す。(投げるポイイ)
ここからしばらく箇条書きになりま~す(ごめんね)


死力を尽くして戦う鋼牙とシグマ
激しくぶつかり合う、剣と剣
とうとう最後には、体ごとぶつかりあう肉弾戦に!?

なおも、屋敷は空中に浮かんだままになっている

しかもシグマの仕業でとうとう屋敷は空中に浮いたまま
とうとう、バリバリと音を立てて崩壊し始めた

鋼牙の穏やかな生活の部分を見守ってくれた屋敷もどんどんバラバラと宙に砕けちり始め・・
カオルの描いた思い出のあの絵画も吹っ飛んで空の彼方のどこか遠くへ消えていった・・

なおも空中高く、浮かびつづける屋敷
間もなく朽ち果てようとしている身体にもかかわらず、なんて妖力の強さだ!
鋼牙はたじろいだ

カオルは、広間の壁に空いた穴から危うく宙に投げ出されそうになったが
なんとか裂け目の端の部分に手をかけて
今にも落ちていきそうになるのを堪えている

が、その細い腕ではもう限界だ


「もう・・だめ、鋼牙ぁ・・」

「カ、カオル!」

剣と剣がぶつかり合ったまま激しく押し合い、にらみ合っていた鋼牙とシグマ

だが今にも落ちそうになっているカオルが目に入り激しく動揺する鋼牙だった

「きゃぁっ・・」
手が壁から離れた

「あぁ・・」

そのときだった
さっと、どこからともなく現れたレオがカオル抱きとめると
安全な柱にまで運び、つかまらせた
そして振りかえると剣をおもむろに抜きシグマに向かって走ってきた

「たぁ~~~っ!!」

ガツッ・・

「う・・!」

鋼牙は二人の間に割って入ると自分の剣でシグマの剣を受けとめ
左腕でレオの剣を受けて止めた
左腕にはレオの剣先が食い込み血がじわりと真っ白な布を染めていく

「鋼牙さん・・!?」

「・・・。」

苦痛に顔を歪める鋼牙

「ばかな・・鋼牙。弟が兄を切り殺すのが忍びないとでも思ったか!甘いな!
その人間の甘さがおまえの弱さだ!!ばかめ・・」
と、鋼牙を見下したように言い放つシグマ

痛みに息が乱れるたのを整えると鋼牙は
「・・違う!忘れたのかシグマ
俺はおまえに約束したのだ。おまえを斬るのは他の誰でもないこの・・俺の役目だっ!」
「なにぃっ・・・!?」

思わぬ鋼牙の言葉に、ふいをつかれ驚いたシグマは鋼牙の胸元のお守りに気がついた
「・・!」
子供のころ、一緒に騎士になる訓練を受けた鋼牙とシグマ
あのとき部屋でみんなと一緒の時、約束した
「もしおまえがホラーになったら、俺が切る!」
「ああ、いいよ。」

あの・・言葉か!?

そのお守りはあの魔戒騎士がくれたあのお守りなのか?


あのとき純真だった子供の俺は、自分がこんなふうになってしまうなどと
ほんの一片でも考えただろうか・・?

「鋼牙・・」
シグマの声の調子が変わった

応えてうなづく鋼牙

力なく倒れたシグマ、もはや剣を持つ力もない

このまま、ほうっておいても間もなくこの男の身体は朽ち果てて消えていくだろう

だが!

鋼牙は剣を斜め下の位置から上段に構え直すと
しかとシグマの頭に視点を定めた

「斬る・・。」

シグマは虚空を見つめ、ゆっくりと目を閉じた

固唾をのんで見守るカオルとレオ・・

カオルの瞳からは涙があふれ、嗚咽がもれそうになったが
なんとか肩を震わせながらも耐えていた・・
鋼牙の邪魔をしてはならない

レオは二人を見つめ、なすすべもなく拳を固く握りしめ、目を見開いた

この緊張感の中、不思議にしずかな時間が流れ、
永遠のような一瞬があっというまに過ぎて行った

ふいに鋭いかけ声が!

「たあぁーーーーっ!!!」

キラリと銀の刃が真一文字を描き、
鈍い肉の切れる音が小さく耳に届いた

真赤な血がばぁっと飛び散り、鋼牙の真っ白なコートが深紅に染まる

「ぬ・・」

シグマは片手を鋼牙に向けて力無く伸ばすと
片方の頬を、ほんの少しだけゆがめ、
まるで一瞬、笑ったかのような表情を見せた直後、
ぱたりとその手を下に落とし、そのまま体が動かなくなってしまった

「兄さん・・」

よろよろと近寄ると、目を大きくカッと見開いたままの兄シグマを見下ろすレオ
まぶたに静かに触れ、目を閉じさせてやる

「兄・・さん」

鋼牙はシグマの血で真っ赤に染まった剣を目の前にかざし、
恐ろしい表情で、剣から血がしたたり落ちていくのを見た
初めて自分で斬った人間の血!
まるでなにかにとりつかれたように厳しい表情で
くいいるように”それ”を見つめる鋼牙

今まで一点の曇りもなく光り輝いていた剣が
父から譲り受けた自分の命とも思う大切な剣が、
今や、人間の”血”で・・真っ赤に染まっている・・