【にょたりあ】40の短文描写お題
1~10まで(今回は〇と桜 カプ・国・一般人・戦争ネタ含みます)
01. 告白 菊と桜・65(※戦争ネタ)
それはまるで鋭利な刃物の様だった。それは私の心を勢いよく切り裂いた。
「義務を果たす時が来たのです」
兄様は赤い死神を私に見せつけた。
02. 嘘 菊と桜・63
「桜さん。今誰か来ませんでしたか」
「いいえ、お兄様。誰も来てませんわ」
そういえばこの人は何も言わない。私の嘘をただ受け入れる。
03. 卒業 菊と桜(一般人)・65
高校を卒業し、十八歳となった。もしここが児童施設なら卒業しなければいけない。
歳とる私と変わらない貴方。もう今までの様にはいかない。
04. 旅 アルと桜・64
その瞳に一瞬で吸いこまれた。空色と薄花桜の綺麗な瞳。
あぁ、私は世界の断片をのぞいているのだ。なんだか世界旅行をした気分になった。
05. 学ぶ ギルと桜・65
「子どもは黙って親の後ろを歩いて学べ。無知は最も恥ずべき行為だと教えたはずだ」
「でも師匠……」
「私語厳禁。今は学べ、この世の理を」
06. 電車 ルートと桜・65
後五駅。彼の十分間の安眠と、私の十分間の至福の時間。
仕事が忙しくてよかった。そんな不謹慎な事を考えてしまう。
彼が起きたら謝なきゃ。
07. ペット アルと桜・65
私を見つけると、彼は尻尾をふって走って来た。正しくはそんな風に見えた。だけれど。
お手。なんて言ったら、彼はどんな反応するのだろう。
08. 癖 ルートと桜・52
「なぜ何時もそんなヘラヘラ笑ってるんだ」
「え?そうでしたか……」
聞き返す私の口角は、既に弧を描いていた。
09. おとな フェリと桜・64
「国は何時から大人になるんでしょうか」
「ヴェーっというか、国って何時まで子どもなの?」
「わかりません」
「俺もわかんないや」
10. 食事 アルと桜・64
「桜は、俺んチの料理なにが好みだい?」
「ジャ…ファーストフードの事ですか」
「好きなの奢ってやるんだぞ!」
「はぁ…じゃぁマックを」
作品名:【にょたりあ】40の短文描写お題 作家名:千米ともち