【にょたりあ】40の短文描写お題
21から30まで(今回はOとアリス(アーサーのにょた)カプ要素を含みます。)
21. 神秘 アル・64
「もし、私たちがここでセックスしたら、もう妖精は見えないのかしら」
アルは何も言わずに珈琲をすすった。
今日はまだ、妖精を見ていない。
22. 噂 アル・65 学パロ
彼女ができた事は風の噂で知った。
私と別れてから、もう六人目になる。
随分とまぁ、お盛んな様だ。……私には一度も手をださなかったのに。
23. 彼と彼女 フラン・64
「――だから、お兄さんは」
「お兄さんって呼ぶな、私はアンタの妹じゃない」
子どもの様に喚くと、彼は俺っと言い換えて、笑みを浮かべた。
24. 悲しみ 61・トーニョ
「すき?」
「すき」
オウム返しの様にいわれた言葉には、なんの感情もこもってなかった。
何時もの関西弁はどこいったのよ、ばかぁ。
25. 生 61・フェリ
「人生は楽しんだもの勝ちだよ。アリスはもっと笑った方がいいよ」
彼は無遠慮に私の頬に触れると、硬く結ばれた口元に円を描いた。
26. 死 菊・65 消失ネタ
私たちに死はない。消失。それが一番妥当な言葉。この世に何も爪跡を残せない。
「だから私、良い事思いつきました」
菊はそっと私に囁いた。
27. 芝居 菊・65
「来週はちょっと用事があるのよ」
「それは残念です」
ちっとも残念じゃなさそうな顔で菊は微笑んだ。
菊は、私の嘘に気づいてるようだった。
28. 体 トーニョ・65
「先に行けって言ってるだろ」
「……そんな脚痛いんか」
乗れっとアントーニョは私に背を向けた。
目の前の情報が、上手く理解出来なかった。
29. 感謝
スプーンを口に運ぶと、涙が溢れてきた。
「おいしい?」
「……おいひい」
か細く呟くと、またポロポロと涙が流れた。
30. イベント フェリ・65 学パロ
「こんなに人がいたら、一人くらいベッラがいても気づかれないよ」
ニコッと笑うと、フェリは私の手を取った。
「二人だけの思い出作ろーよ」
作品名:【にょたりあ】40の短文描写お題 作家名:千米ともち