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こらぼでほすと うまうま

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 寺の居間には、仕事を終えたハイネが顔を出していた。エターナルの整備は、後10日以内で終わるということと、歌姫が明後日、アレルヤと共に戻ってくるという情報も携えていた。こちらに泊まろうと思っていたが、満員御礼だと、言われてがっくりだったりする。いつもなら、脇部屋が空いているのだが、今回はフェルトが使っているからだ。

「組織のほうへ連絡しておくか。ハイネ、別荘のMSは貸してもらえるか? 」

「ああ、いつでもいいぜ。トレーニングなら付き合う。」

 うだうだと地上で遊んでばかりもいられない。特にライルには、訓練をさせておかなければならない。

「明日、訓練させてほしい。」

「了解、なら、本宅に集合だ。クルマを返しに来るだろ? 」

「あたしも行きたい。」

「おう、フェルトちゃんもおいで。悟空は、どうする? 」

 みんな、夏休みなので、学校という縛りはない。どうせなら、みんなで行くか、と、声をかけたが、うーん、と、悟空は考え込む。ティエリアと鬼畜坊主の世話を、ニールに任せて大丈夫だろうか? と、考えたらしい。その表情と視線で、ハイネもピンときたらしい。

「ママニャンも連れてけばいいだろ? 」

「ああ?  おい、ハイネ。」

「あんたも来ればいいんじゃないか? 三蔵さん」

「けっっ。」

「ニールは休ませたほうがいい。ハイネ。」

 今日の様子からして、刹那としては、家でゆくりさせるほうがいいだろうと提案した。連日、外出なんてことになると、親猫はダウンしちゃうからだ。自分たちが出かけてしまえば、それほど家事も多くないから、ゆっくりできるだろう。

「わかった。八戒さんに声かけとくよ。様子を見てもらったほうが安全だからな。」

「ああ、そうしてもらえると有難い。」

 刹那としては、復帰してもらいたくない。もちろん、ライルも、その意見には賛成だ。だから、組織に関わるような場面に連れ出すのは、極力避けたい。ティエリアが、どう考えていようと、そうするつもりだ。長く現役を外れていることもだが、体力的な問題は、遺伝子異常を治しても、すぐにどうこうできることはない。それに、あの性格だ。自己犠牲なんてされたら、たまったもんじゃない。

 帰れる場所であればいい。

 そういう場所であってくれればいい、と、刹那もライルも思っている。ティエリアとアレルヤにも説明すれば理解はしてくれるだろう。こうやって、各人でデートできるのも、ここにいてくれるからなのだ。

 廊下を歩く音がして、台所のほうへニールがやってきた。食器を下げてきたらしい。洗い物をしている悟空を手伝うように、エプロンをしている。

「よおう、ママ。」

 その後姿に、ハイネが声をかける。

「いらっしゃい、ハイネ。おまえさん、いつ来たんだ? 」

「さっき。アレルヤが明後日、戻ってくるから連絡にな。」

「メシ? それとも飲むか? 」

「いや、どっちも、ノーサンキュ。帰るよ。」

 泊まれないとなると、飲むのもまずいから、すぐに腰を上げた。じゃあ、また、明日、と、スタスタと帰っていった。それを見送っているニールに、三蔵が、「おい。」 と、声をかける。

「悟空? 」

「後二杯なら大丈夫? 」

 限度を越えると、口説きモードが発動するから、そこいらの確認は怠らない。それを聞いてから、冷蔵庫からきゅうりを取り出して、斜め切りにしてロックの焼酎に沈めて運んできた。それを無言で受け取って三蔵は、ちびちびと飲んでいる。

「おまえらも飲む? 」

「ニール、ティエリアは? 」

「脇部屋だ。アレルヤから通信が来たんで応対してる。」

 だから、一人で放置してきたらしい。帰れる予定が決まったから、速攻で連絡してきたのだろう。そろそろ、この楽しい夏休みも終わりそうだ、と、刹那は、となりのライルに視線で送る。

「え? お風呂で? いや、それはダメだってー刹那。」

 返事が、これだったので、ぼこっと殴ったのは、刹那なりの愛の教育だ。
作品名:こらぼでほすと うまうま 作家名:篠義