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こらぼでほすと プール1

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「ちょっ、待て、刹那。ティエリアに・・・」

「だから、おまえは、それをやってればいい。俺が運んでやる。」

「いや、いいからっっ。おまえが食えっっ。」

「ニール、ティエリアは僕が食べさせるから、とりあえず食べたほうがいいよ? 刹那が本気で怒ると煩いから。」

 ティエリアの器をアレルヤが取上げて、そちらの世話は買って出た。それを見て、ふむ、と、刹那は、ニールの器を当人の手に載せる。

「フェルトのトッピングだ。次は、俺がしてやるから、早く食べろ。」

 俺もやる、と、顔に書いてあるので、ニールも、はいはい、と、口に運ぶことにした。こういうのは、作るのも楽しいので、年少組には人気のメニューだ。たいてい、ニールの分は、年少組の誰かがトッピングしているので、こちらも慣れたものだ。

「ママ、僕もやりたいっっ。」

「キラ、おまえはアスランのをやれっっ。」

「ヤダッッ、あっ、三蔵さんの作ろう。まだ空だね? 」

 飲んだくれている坊主の器は、まだ空だ。うひゃうひゃと笑いつつ、キラは、その器を奪取した。大明神の暴挙を、坊主は無視している。そういうえげつないものは、サルに回すという技があるからだ。

「キラ、どうせ、俺が食うんだから、普通のにしろよ? 」

「わかってるよ、悟空。」

 どうせ廻ってくるので、悟空も注意する。あんまりなものは食べたくないのは、誰もが一緒だ。

 ドッタンバッタンと賑やかな夕食は、二時間近くかかった。デザートのメロンを食べて、ふうと息をつくと、すでに出勤時間で、アスランとキラは慌てて出て行った。三蔵が行かないので、悟空も休みだ。歌姫は、今夜は店に出るつもりはないので、こちらで飲み会に参加している。護衛陣も気楽に三蔵と飲んでいる。

「ちび、まだいけるか? 」

「三蔵さんっっ、刹那に無理強いしないでくださいよ。」

「してねぇーよ。」

 かなり飲めることが判明しているので、刹那は三蔵の晩酌に付き合っている。ここのところ、毎日のように飲んでいるのだが酔っ払ったところは、ついぞ見たことがない。

「ママ、黒猫は強いな? もしかして酔わないのか? 」

 ヘルベルトは、ウーロン茶で付き合いつつ感心している。

「どうなんでしょうね。フェルト、ティエリア、メロン、もうちょっとあるけど食うか?」

「たびるっっ。」

「あたしも。」

 お子様たちは、メロンがお気に召したらしく、おいしいと食べていた。もう少し残っているので、それを用意して渡してやる。はごはごとギザギザスプーンで食べている子供たちを眺めて、ニールは微笑んでいる。刹那とアレルヤも、それを見て微笑む。こういう時間があるのが、何より幸せだと感じる時だからだ。


作品名:こらぼでほすと プール1 作家名:篠義