2011お年賀公開(reborn)
平和主義者の愛し方(ディノヒバ)
「あまり焦らされるのは好きじゃねぇな…」
何も身に纏っていない、僕の体に舐めるような視線。
爪先から頭の天辺まで全てで感じられるその視線に見つめ返せば、椅子に掛けて僕を見ているディーノ。
僕たちの状況は、行為開始直前だった。
「ほら、おいで」
そう言って、僕を誘うその腕には血が付いていた。
そんなでもない、ほんの少し痛く掠ったような血の量。
それは返り血。誰かを殺して流した血であって、彼のではない。
そう思いながら僕は恐怖を抑えて彼にゆっくりと近づいていく。
そして、一歩。彼の前で止まって、見つめた彼の顔。
「…恭弥」
とても悲しい顔をしていた。
腕を引かれて倒れ込んだ僕を受け止める。
そして背中に回された腕が酷く頼りなく感じると、震えていることに気づいた。
泣いているようにも見えた。抱きしめられた腕から、彼の悲しみが伝わってくるようで。
「恭弥、俺には、お前だけだ」
荒々しく口付けをする彼の頭を、必死に抱え込んだ。
fin.
「ディノヒバで狂愛(DH)」
作品名:2011お年賀公開(reborn) 作家名:煉@切れ痔