こらぼでほすと 夏休み1
アイシャも今回は同乗することになっている。プラントのドッグまで演習しながらだから、結構、時間をかけて移動する。虎が指揮官なので、ついでに付いて行くことにしていた。
「俺は、今回は間男業務があるから不参加だ。」
ハイネは、寺の留守番があるから、今回の演習には参加しない。夏休みなので、レイの里帰りも兼ねてシンと一緒に、MSの訓練をやることになっている。プラントから帰ってくれば、アカデミーへの登校だから、これからは、しばらく学業に専念する。
「ハイネ、今日は遠慮してくれない? 」
「ああ、そのつもりだ。エターナルの出航準備の手伝いで、オーヴで泊まりだからな。」
ただし、マイスター組が、ここを出発したら、速攻で戻ってくるつもりだ。寂しがりのママニャンは、人の気配が少ないと落ち込むからだ。
「もう、明日には帰るのか・・・・・なんか、あっという間だったな。」
「こいつら、三ヶ月居着いてるってのーに、そんな感想か? どうせ、すぐに降りて来るんだから、そこ、寂しそうにしない。」
無事に戻って来て、のんびりと休暇を過ごした。だが、それも、そろそろ切り上げる時が来た。これからは、そんなに心配しなくてもいいと判っていても、ニールには寂しい。
ハイネに叱られて苦笑したら、ライルがニールに抱きついている。
「兄さん、そんな顔しないでよ。」
「はいはい、悪かった。」
「みんな、適当に帰って来るからさ。」
「ああ。」
「今日、一緒に寝よう。」
と、ライルが言ったら、ティエリアが走ってきて、ライルの背中に蹴りを叩きこんだ。子供だから威力はないが、次にハレルヤが蹴りを入れたので、ライルは転がった。
「てめぇーに独占なんかさせるかっっ。」
「ばんちっっ、ばんちにゃっっ。」
で、冷静に刹那が、転がったライルに声をかける。
「ライル、ニールの独占は認められない。今夜は全員で寝る。それが決まりだ。」
そんな決まりあったか? と、ニールは笑っているが、刹那もハレルヤもティエリアも真剣に頷き合っている。
「ハアー癒されるワー。てぃえ、カワイイ。」
「てか、この日々の虐待で、あの暴れ具合なんだろうな。」
アイシャとハイネは、その光景を眺めつつ、のんきに食事を進めていた。
作品名:こらぼでほすと 夏休み1 作家名:篠義