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最高総司令官
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海賊戦隊インフィニット・ストラトス

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<章=~プロローグ~>


~数十年前・地球・某所~


ドォオオオオン!!


「「「「「グァアアアアアアア!!」」」」」


空からの砲撃によって吹き飛ぶ色とりどりの戦士達。その空には無数ともいえる宇宙船が浮いており、地上には無数のザンギャック下級兵士軍団『ゴーミン』達が戦士達と戦っていた。

そしてその地上には、火花を散らしたロボットやビークルが放置されており、その戦いの激しさを物語っていた。


「くそっ・・・!!倒しても倒しても出てきやがって!!でりゃァ!!」


ジャギィイン!!


「ズゴォ!?」


『電磁戦隊メガレンジャー』の一人であるメガレットが、専用武器である『ドリルセイバー』でゴーミンを切り捨てながら悔しげにつぶやく。

彼らの持つ巨大ロボット勢はすべてザンギャックによって大破してしまい、ほかのメンバーや戦士達も疲労困憊といった状況だ。つまり、今の現状では彼らに対抗する術が無く、ジリ貧といった状況なのだ。



「トォ!!くぅ・・・!!こうなったら俺達の全ての力を結集させて、ザンギャックにぶつけるしかないが・・・!!えぇい!!レッドビュートォ!!」


ギュルル!!ババババッ!!


「「「「「「ゴッ!?ゴゴゴゴゴゴゴォオオ!?」」」」」」


ズドドドドドォン!!


半ばやけくそ気味に専用武器『レッドビュート』を敵にゴーミン達に巻きつけ、赤い電撃『レッドスパーク』を放ってゴーミン達を倒したのは、初代スーパー戦隊『秘密戦隊ゴレンジャー』のリーダー『アカレンジャー』であった。

ゴーミンを倒したアカレンジャーはレッドビュートを手元に戻し、一度周りを見渡す。周りで戦っているのはスーパー戦隊だけではない。

青、緑、赤い機械的なカブト虫やクワガタ虫の姿をした戦士であるブルー・ビート、ジー・スタッグ、レッドルの三人で構成される『重甲ビーファイター』、その後輩的な存在である『ビーファイターカブト』のメンバー達を含むメタルヒーロー軍団も地球の未曾有の危機に駆けつけてきてくれた。

そして自分達と同じく、悪の組織から世界を守ってきた仮面ライダー達もザンギャック達から地球を守る為に世界中から駆けつけてきたのだ。


「「トォオオ!!ライダァアアア!!ダブルキィイイイイック!!」」


「「「「「「「「ズゴォオオオオオオオオオオオオオオ!!」」」」」」」


ズドォオオオン!!


するとアカレンジャーの近くで大爆発が起こる。それによって起こった爆炎の中で生き残ったゴーミンやズゴーミン達を倒しているのは、スーパー戦隊よりも前に正義のために戦い、仮面ライダーの始まりともいえる伝説の戦士である仮面ライダー1号と2号の二人で構成されるダブルライダーであった。

二人はズゴーミン達を倒し終わると、アカレンジャーのもとへと駆け寄る。


「アカレンジャー!!無事だったか!!」


「あぁ。私は大丈夫だ。しかしこれ以上長引くと我々だけでなく、地球に住む人達にも被害が及んでしまう。その為には、あれを破壊しなくてはならん」


アカレンジャーが指差す方向には、無数ともいえるザンギャックの艦隊が広がっていた。当たり前だが艦隊の存在をを知っているダブルライダーも肯定の意味を示す。


「あぁ、分かっている。あれを倒す術は一つしかない」


「俺達が持つ全ての力を、あの艦隊の大群にぶつけるしかない、ですよね」


そういいながらアカレンジャー達に近づいてきたのは、かつて超古代に存在していた、殺人をゲームとして楽しむ種族『グロンギ一族』を封印した伝説の戦士『仮面ライダークウガ』だった。


「あぁそうだ。皆いくぞ!!」


『おぅ!!』


バシュゥ!!


アカレンジャーの呼びかけに疲労困憊していたスーパー戦隊の戦士たちは戦意を取り戻し、それと同時に全員の体が光り輝き、ザンギャックのいる空へと上がっていった。


「俺達仮面ライダーも続くぞ!!この地球に生きる全ての命の為に!!」


『あぁ!!』


バシュゥッ!!


1号のその言葉に全てのライダーが共鳴するかのように声を挙げ、彼らもまた光となってザンギャックの艦隊へと向かっていった。


「先輩!!俺達も行きましょう!!」


「よし!!行こう皆!!」


『了解!!』


バシュゥ!!


新生ビーファイターのリーダー格『ビーファイターカブト』と旧ビーファイターのリーダー格『ブルー・ビート』の呼びかけに他のメタルヒーローの『ジャンパーソン』や『カブタック』達が呼び掛けに応え、彼らも光となってザンギャックの艦隊へ向かっていった。そして


ドォオオオオオオオオン・・・・


途轍もない轟音と共に眩い光がその場を覆い、ザンギャックの艦隊は消滅した。






「・・・・う・・・・・ん」


それから少しして、一人の戦士が目を覚ました。

彼の名は『火野 映司』。仮面ライダーOOOに変身して、この大戦に参加していた者の一人である。


「っつぅ・・・!・・・俺達・・・どうなったんだ?」


「どうやら助かったみたいだぜ。映司」


「あ・・・。城戸さん!無事だったんですね!!」


起き上がろうとしていた映司のもとに足を引きずりながら寄ってきたのは、かつて13人の自らの望む願いを叶えようとするための戦いに参加し、その戦いを止めようと奔走した男、『仮面ライダー龍騎』こと『城戸 真司』であった。彼がいつも着ているジャンパーは所々切り傷が着いているものの、彼自身は足に負った傷以外は一応大丈夫そうだ。


「よかった・・・!この世界は助かったんですね!!」


「あぁ。でも・・・・」


「代わりに俺達は、変身する力と仲間を失っちまった見たいだけどな」


「鳥羽さん・・・。それってどういう事ですか?」


そう言いながら寄ってきたのは、先程メタルヒーロー達の先導をしていた男で、ビーファイターカブトこと『鳥羽 甲平』だった。

甲平は映司の言葉の疑問に答えた。


「俺達の力はザンギャックの艦隊を迎撃した時に、宇宙中に散らばったみたいなんだ。それにそのときの影響で命を失った奴らもいるっぽいしな」


「そうですか・・・・・」


映司は周りを見渡す。確かに、無事を喜んでいる者がいる反面、四肢を地面に放り出してピクリとも動かない者を必死に揺する者がちらほら見受けられた。


「それに俺達はザンギャック艦隊の大半を倒したといっても、その中心人物を倒したというわけじゃないからな。多分だけど、奴らはまた攻めてくんだろうな。その時に俺達に対抗する術は・・・・」


「大丈夫ですよ」


真司は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。しかし、逆に映司の顔は何かを悟ったかのように笑顔だった。


「何時だってそうだったじゃないですか。スーパー戦隊やライダーは、新たな敵や侵略者がこの世界に来た時は、時を同じくして新たな戦士達が生まれてきたじゃないですか。だから、今度も大丈夫ですよ」


「・・・・・・だな。希望的観測かも知れないけど、先輩達がそうだったように、今度もきっとザンギャック達を打ち破る奴が出てくるさ。俺達の意思を受け継いでくれる奴が・・・」