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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第1話

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  西暦1995年。日本列島の関東地区に隕石が落下した。市街地に甚大な被害を与えただけでなく、その隕石の内部から未知の巨大破壊生命体が出現し、人々の営みを蹂躙しながら未曾有の惨事を引き起こす。

  それは人類史上かつて無い震災すら勝る、最悪な惨事であった。

  街の人々が女子供関係なく殺戮されていく光景はまさに地獄絵図に等しかった。

  巨大な傘の真ん中から巨木が生えたような体。巨大な両足。伸びる捕食機能を備えた触手。喰われる人々。破壊される街・・・。

  辛くも自衛隊の特殊爆弾、EB(エクスプロージョン・ボム)によってその生命体は駆逐されたが、その特殊爆弾によって一つの都市が消滅するという代償を払う事となった。後にこの地球外特殊生命体は、「C(クリーチャーのイニシャル)‐01」と呼称され、津波と同様に、万国共通語で「HAKAIJU(ハカイジュウ)」とも呼称された。

  この未曾有のハカイジュウ災害を期に、自衛隊は激しく非難を浴びることとなり、防衛庁は特殊生物への対策権を警視庁に譲渡。そして警視庁は、10年以上の月日をかけて超AI完全対応型戦闘警備システム、ジェイデッカーとそのサポートを担当する同システム、レイバーの開発に着手する。

  時期を同じくして大手鉄道民間企業、「旋風寺コンツェルン」も誇れる技術力を持って、特殊生物の対策の協力に乗り出し、同じく超AIを搭載したマイトガインを旧知の大手企業「(株)KOTOBUKI」と合同開発することに成功する。

  その年の2011年初冬・・・コトは再び動く事となる・・・。




  第1話 「鋼の勇者(メシア)」


  関東地区、相模原にある女子高校。校門に桜ヶ丘女子高等学校と表記されているこの女子高では、学園祭が開催されていた。

  校内では、生徒や訪れた人々でにぎわっており、生徒が出す出店も活気であふれている。

  各部活動の披露も催され運動部は幾つかの部が公開試合を人々に披露し、吹奏楽部も演奏をしている。

  だがその中でも、軽音部が注目されており話題を呼んでいた。

  その話題を聞きつけた人や、学校の生徒で体育館はひしめくほどに混雑している。

  女子高ゆえに、女子に恵まれにくい工業高校系の男子勢の姿もある。

  そんな男子グループの一組が、体育館を目指す。

  火鳥 勇士朗 「やっぱ華やかだよなー、女子高は。ウチの男子校とは大違いだぜ。」
 
  伊橋 蓮 「勇士朗。お前が惚れたっていうJK、ここの軽音部のコなんだろ?」    

  三島 俊 「一体どんなコなんだよ?」     

  早瀬 光 「軽音部の他の女子もどんなコなんだろうな?楽しみだぜ〜。」

  勇士朗 「ま、まー、見てみりゃわかるってよ!」

  彼らが言うように勇士朗という工業高校生の少年は、桜ヶ丘女子高の一人の生徒に恋をしていた。

  きっかけは、去年の桜ヶ丘女子高の学園祭だった。

  勇士朗の姉が桜ヶ丘女子高の吹部として最後の演奏会が学園祭で催されていた。

  最後という事もあって弟として見に行っていたのだ。            

  その演奏会の後に軽音部のライブがあった。

  勇士朗は、はじめはついで程度の感覚で見ていこうとしていた。だが、幕が上がると同時に勇士朗は、4人いる軽音部内のベーシストの1人に一目惚れをしたのだ。

  最も恋の影響を受けたのは彼女がヴォーカルで歌った瞬間だった。

  その歌声や、ベースのテクニック、綺麗さとカッコよさを併せ持つ凛としたルックス。彼女の全てに勇士朗は心を奪われた。

  今回は、そのベーシストの女子との距離を縮める為に学園祭へ友人達と赴いたのだ。
          
  俊 「で・・・どうやってそのコとの距離縮める気だ?」

  勇士朗 「・・・・・わかんねー・・・。」

  俊 「なんじゃそりゃ。」

  そんな会話をしながら廊下を進んでいくと、やがて体育館の入り口が見えてきた。     

  勇士朗 「結構混んでるなあ〜・・・流石に注目されているだけある。」

  勇士朗いわく、人混みの激しさが軽音部の注目度を示していた。

  俊 「あの中におまえの愛しのコがいるんだな。で・・・どうするんだ?」

  勇士朗 「と、とりあえず演奏聴いていきたいから、見てくぜっ。」

  蓮 「今の時点で赤くなっててどうすんだよ。」

  幕が上がり始め、スタンバイしていた彼女たちの姿が徐々に表舞台に姿を現していく・・・軽音部のメンバーが1人増えていた。ツインテールの小柄なかわいらしいコだ。  

  勇士朗の意中の少女は、その新メンバーの左側に立っている。

  幕が上がっていくに従い、拍手が体育館に響き渡る。幕が上がりきると会場はしーんとなった。

  勇士朗達もこのタイミングで体育館の中に入った。
   
  光 「うわ・・・思った以上すげー人。とても座れん。」

  蓮 「とりあえず立ち見するしかねーな。で、どのコなんだよ勇士朗?」
 
  勇士朗 「あの黒髪のストレートのコだ・・・。」

  蓮 「めちゃルックスがイーじゃんか?!」

  光 「てかみんなカワイーコばっかだ・・・・俺はショートカットのギターのコがタイプだな!」

  蓮 「ドラムのコ、俺と同じで前髪にカチューシャやってるじゃねーか!!気があったりして♪」

  俊 「おい、ライブ始まるぜ。おめーら静かにしろっ。」
 
  蓮・光 「へい、へい・・・。」
 
  ショートカットのギターのコによるMCが始まる。  

  ショートカットのギターの桜高生 「みなさんこんにちは!放課後ティータイムです!早速ですが一曲目、聴いてください!『ふわふわ時間』!!」

  ドラマーの桜高生 「1・2・3・4!」

  ドラマーの1・2・3・4のタイミングで演奏が始まった。ドラム、ギター、キーボード、そしてベースの音が合わさり一つの曲が奏でられる。

  タイトルは「ふわふわ時間」。勇士朗が去年初めて聴いた彼女たちの曲だ。
  
  勇士朗 (去年聞いたあの曲・・・。)
  
  俊 「本格的じゃん・・・!」

  MCをやったギターのコと勇士郎が惚れているベースのコのツインボーカル。

  また勇士朗は歌声に魅了される。誰しも好きなコの声を聞くのは、ましてや歌声を聴くのは心地がいいものだ。
  
  俊 「完全オリジナルの曲か・・・スゲーなあのコ達・・・。」

  俊も彼女らが奏でるプロ顔負けのサウンドに驚愕する。

  蓮 「ヤベーな、マジ。」

  光 「ああ。とても俺はできねーや。てかギターのコの声マジかわいい〜・・・俺、惚れそうっ!」

  俊 「おまえも恋が芽生えたか・・・・。」

  光 「悪いか?!」

  俊 「いいや。いいんじゃね?頑張ってみろや勇士朗と。」

  光 「そう言うお前はどうなんだよ?」

  俊 「べ、別に。」

  光 「とか言って気になったコいるんだな?」

  俊 「さーな・・・。」

  勇士朗 「やっぱ・・・綺麗だ・・・ベースのコ。」