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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第1話

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  俊・蓮・光 「勇士朗おおおおおおおおおっ!!!」

  誰がどう見ても即死だった。

  蓮 「あいつ・・・・好だった子をかばって・・・・バカヤロウがああ!!!」

  しかし悲しんで入られなかった。再度暴れるようにハカイジュウが這いずり回っている。絶望すら許されない空間。

  恐る恐るゆっくりとまぶたを開ける澪。だが、開けたタイミングが悪かった。最悪なビジョンが澪の瞳に映し出される。

  逃げ遅れている女子達を捕らえ、ガブンッと一口で捕食する。生徒達の大量の血が吹き出る。

  さらに触手を伸ばして怪我をして動けない女子生徒を容赦なく掴み取り、触手の先端にある口がガシュガシュと肉を食いちぎりながら捕食する。

  女子生徒 「ヴぃやああああああっっっ!!!!」

  悲痛な悲鳴を上げながら死んでいく・・・・。

  見た事も聞いた事もない死んでいく生徒達の光景と悲鳴。目を覆う事すらできずに涙を流しながらその場に崩れ落ちる澪。

  超えてはいけない精神の限界を超えてしまったのだ。

  絶望に次ぐ絶望・・・・だがその時、奇跡が起きようとしていた。

  プラズマ状の輝く一つの球体が突如として空から現れ、炎の中で息絶え行く勇士郎に舞い降りた。

  蓮 「あれは?!」

  律 「今度はなんなんだ?!?」

  プラズマ状の球体は、勇士朗と一体化した。

  薄れゆく勇士朗の意識に話しかける意思。

  ? (私は君のその勇気ある行動に感動した。)

  勇士朗 (あ・・・あんたはいったい・・・・だれだ・・・・?)

  ? (私の名は、ファイバード。宇宙警備隊の者だ。)

  勇士朗 (う、宇宙警備隊?!なんだそれ!!?)

  ファイバード (ブレイブ宇宙警察機構の中にある宇宙警備部隊だ。だが、我々はエネルギー生命体である為、その他の惑星内での事件に対応する時は、なんらかの機械や物に融合しなければ力が発揮できない。基本は異星生命体に融合するのは規制されているが、今回ばかりは異例の措置を執ろうと思う。)

  勇士朗 (異例の措置って・・・?)

  ファイバード (君と融合する。そうすることで君の命を救うことができる。それと同時に、デストリアンと闘う力を君に与える事もできるんだ!!)

  勇士朗 (デストリアン?!あの怪物の事か?!)

  ファイバード (そうだ。あれはあらゆるモノや生命の命を破壊する、破壊生命体。現在、知的生命体の文明がある惑星でその被害が起きている。私は太陽系の地球にもデストリアンが発するマイナスエネルギーを感知したという情報を聞いて単身調査にやって来たんだ。既に犠牲者が出てしまったのが非常に悔しい限りだ!!!)

  勇士朗 (・・・・・だったら俺と今すぐ融合してくれ!!!あいつをブッ倒してぇっ!!!罪もない女の子達を殺しやがったデストリアンが、ムカついてたまらねぇっ!!!)

  ファイバード (よし!私の力を与える!!名はなんていうんだ?)

  勇士朗 (勇士朗。火の鳥と書いて火鳥勇士朗!!)

  ファイバード (勇士朗!共に闘うぞ!!)

    キュアアアアアアア・・・・・ヴァゴォオオオオオオオオオッ!!!!ギュゴオオオオ・・・・ギュオオオオ・・・
  
  倒れていた勇士朗が立ち上がり、光を帯び始めた。キャンプファイアーで燃えていた炎が、勇士朗をまとうように呼応して猛りはじめる。勇士朗の身体を燃やしていた炎が逆にエネルギーへと転換されていく。

  俊 「勇士・・・・朗・・・??!」

    ゾドドドドドドオオオオオオ!!!

  蓮 「またこっちに来やがる!!!」

  再びハカイジュウことデストリアンがUターンしてものすごい速さで澪と律に迫る。今度こそ捕食されるのは必至だった。

  律は即行でその場を逃げるが、澪が恐怖の余りに涙ぐんでその場にへたりこんでしまう。

  律 「ばか!!何へたり込んでんだ!!」

  振り返った律が連れ戻ろうとするが、迫るデストリアンのスピードは、尋常ではなかった。

  澪 「もう、いやだ・・・・。」

  律 「澪ぉぉぉぉぉっ!!!」

  絶体絶命。だが、次の瞬間、光の球体がデストリアンに突っ込んだ。

    ドゴガアアアッッ!!!

    ズズズゴオオオオオオ・・・・・
   
  大蛇のような巨大なデストリアンの体がスライドしながら校庭の方へと吹っ飛ぶ。 

  光をまとった勇士朗が飛び蹴りをくらわせたのだ。ありえないパワーだった。

  澪 「え・・・・??!」
 
  目の前に起こるミラクルな事態に驚愕する澪。

  スライディングしながら着地した、勇士朗が澪に駆け寄る。

  勇士朗 「大丈夫!?怪我はない?!た・・・立てる?!」

  勇士朗は、澪に手をかざすも好きな女の子を前にしているため、この状況下でもやや緊張してるようだった。

  澪は涙を瞳に浮かばせたまま首を振る。

  勇士朗 「そ・・・そうか。じゃあ、つかまってて。」

  澪 「・・・・!?」

    キュオンッ!

  勇士朗は勢いで澪をお姫様抱っこすると、律達がいる所へ低空を走るように高速で送り届ける。

  澪は下ろしてもらうと、恥ずかしげな声で勇士朗から視線をずらして一言礼を言う。

  澪 「あ・・・ありがとう・・・。」

  勇士朗 「あ、いや、俺はその・・・助けてあげたかったから・・・君の事・・・・。」

  勇士朗も恥ずかしさを隠せずにテンパリだす。お互いに赤面していた。

  その後ろからガバッと澪に抱きつく律。

  律 「みお〜!よかったああああ。あんた、ホントサンキュー!!なんでそんなパワーあんのかなんてどうでもよくなった〜!!」
  
  澪 「律ぅ・・・。」    

  澪も律の肩に泣き崩れる。緊張が半分解けたカンジのようだ。その後ろから俊達がやってきて勇士朗に駆け寄る。

  光 「勇士朗・・・お前・・・ど、どうしたってんだ?!」

  勇士朗 「話は後だ・・・・みんなを下がらせてくれ。俺がみんなを守る!!」

  俊 「あ、ああ!リョーカイ!みんな下がれ!校門まで逃げるぞ!!」

  律 「え?!あの人はどうするの?!」
 
  蓮 「あいつ本人が言ってるんだ。それに見ただろ?あいつの力・・・・心配ねーよ。」

  みんなを下がらせると勇士郎は、デストリアンの方へと振り向き、怒りの眼差しで睨みつける。

  勇士朗 「絶対に許さねぇ・・・・!!!」

  ファイバードと一体化した事により、ファイバードの知識が自動的に勇士朗の頭の中に入ってくる。何をすべきかが伝わってくるのだ。空中に向かって光を放ちながら勇士朗は叫んだ。

  勇士郎 「ファイアァァァジェェェェェェットッッ!!!」

  空の彼方から一瞬で、白と青がメインカラーのジェット機が現れた。それは勇士朗に目掛け飛んでくる。

  そしてそれは空中で変形をし始めた。機首が折れ、それを期に各部が次々と部分変形をしはじめ瞬く間に腕、脚や頭部が現れ始める。