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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第4話

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  第4話 「宇宙警察の着任」


  クリーチャー(又はハカイジュウ)ことデストリアンの脅威が再襲来しての翌日。

  舞人は、ケータイで紬の安否の確認を取ろうとしていた。

  舞人 「もしもし、旋風寺コンツェルンの舞人だ。紬嬢とは繋がるか?」

  琴吹家執事 「これはこれは!!舞人様でいらっしゃいますか!少々お待ちください。」

  旋風寺家、琴吹家は、初代の社長(舞人や紬の祖父の代)同士が旧知の中にあり、古くから提携をしている。  

  琴吹家が運営する(株)KOTOBUKIは、音楽関係のビジネスを主軸に、楽器の生産や販売、高級飲食店・喫茶店の経営、はたまたロボット工学の研究等幅広い分野のビジネスを展開させる大企業である。

  だが、その一方で極秘裏に旋風寺コンツェルンとの共同開発で超AIの開発に着手してきたのである。このような環境故、舞人と紬は幼い頃からの接点を持っていた。

  紬 「もしもし?舞人君?」

  舞人 「あ!紬さん!大丈夫?!紬さんの通う学校が怪物に襲撃されたって聞いて、心配だったんだ!!」

  紬 「ありがとう、心配してくれて。私は大丈夫よ?」  

  舞人 「そうか!よかった!」

  紬 「ただ・・・。」

  舞人 「ただ?」

  紬 「目の前であんなことが起こってとても恐かった!それに同級生の子達も沢山・・・・犠牲になってしまったわ!!」

  紬の声はいつになく震えていた。あのような目にあっては無理もなかった。

  軽音部のメンバーの前でも見せたことのない一面だった。

  紬 「うっ・・・・・ううう・・・。」

  舞人 「紬さん・・・・だけどこれからは俺とマイトガインが紬さんや市民を守っていくよ!!だからもう泣かないで・・・。」

  紬 「ぐす・・・さっき聞いたわ・・・・動いたんだね・・・マイトガイン。」

  舞人 「ああ!マイトガインは大成功だった!!そして大勝利さ!!」

  紬 「舞人君は恐くないの?やっぱり男の子だから平気なの?」

  舞人 「そうかもしれない!恐くはないよ。むしろ正義のハートが燃え滾ってくる!!何か使命感的なモノに躍動されるような・・・・。」

  紬 「舞人君は強いね。昔からヒーローになるって、よく言ってたものね。」

  舞人 「まさか本当にこうしてヒーローになれるなんて思っても見なかったけどね。」  

  紬 「うふふふふふ。本当に。」  

  舞人 「あ!笑った!!紬さんは笑顔がやっぱり似合うよ!」

  紬 「え?電話越しじゃ見えないわよ?」

  舞人 「俺には見える。ほのかに笑っている紬さんがね。そうだ!これから紬さんのところへいきたかったんだ!!いいかな?」

  紬 「本当に?嬉しい!ありがとう!是非来てください。」

  舞人 「それじゃあ、待ってて!」



  襲撃を受けた桜高と町田では警察による現場検証が続いていた。

  警察が現場検証するかたわら、桜高では、日曜日であるにもかかわらず生徒と保護者が多数見られた。臨時の緊急集会が開かれていたのだ。

  事実、校舎の一部が崩壊し、生徒や教職員の一部に死傷者が出てしまったからである。

  その光景を見て現場検証に来ていたM.P.D.BRAVEの葉山が不謹慎極まりない発言をする。

  葉山 「学校か〜ここは女子高だけどなつかしーなー・・・もう一回高校生やりたいや。」

  吉崎 「葉山君!!不謹慎なアホ発言は慎んで!!」

  葉山 「わっ!スイマセン!!けど懐かしさの余りつい・・・・吉崎さんのJK時代はどうでした?」

  吉崎 「馬鹿たれええええ!!」

     バシンッ!

  葉山 「あたあああ!!」

  二人を見ていた要が忠告に入る。当然であることは言う間でもない。

  要 「おい!二人とも何夫婦漫才やってるんだ!!ちゃんと現場検証に取り掛かれ!!」

  吉崎&葉山 「はい!!す、スイマセンでした!!」

  吉崎 (隊長に夫婦漫才って言われた・・・・・・このバカ葉山ぁ・・・。)

  要 「もうじき緊急集会が終わる。吉崎、ここの生徒に聞き込み調査してくれ。例の謎の所属不明のロボットを目撃している生徒が多数いるはずだ。ここは女子高だからな。女子で、OGの君なら違和感はないだろう。」

  吉崎 「了解しました!」

  要 「ただし慎重に態度や言葉を選べ。何せクリーチャーによって死傷者が出ているからには心の傷ができてしまっている生徒も少なくないだろうからな。」

  吉崎 「りょ、了解!」

  その向こうではガンレイバーとショットレイバーが崩れた校舎の瓦礫撤去にあたっていた。

  ショットレイバー 『しかしヒドイ。学校がクリーチャーに襲撃されるとは。』

  瓦礫の撤去はロボットにとって最も活躍できる得意分野である。

  ガンレイバー 『だが、一体何者なんだろうな?ここに現れたクリーチャーを斃したロボットってのは・・・?』

  ショットレイバー 『わからん。我々やマイトガイン以外のロボットは聞いたことが無い。』

  ガンレイバー 『しっかし、連日この仕事とはなー。もっと一暴れしたかったぜー。』

  ショットレイバー 『吹っ飛ばされたやつがよく言うぜ。』

  ガンレイバー 『なぁにー?!』

  緊急集会が終わって生徒達が出てくる。

  それぞれが暗い表情を浮かべている。

  友人を失って泣いている少女。起こった悲劇に漠然と落ち込んでいる少女・・・・不の空気が立ち込めていた。

  聞き込みを試みた吉崎はこの空気に耐え難いものを覚える。
  
  吉崎 (う・・・・耐えれない!とても聞けない!)

  ? 「あれ?ひょっとしてレイナ?」

  吉崎 「え・・・・・あああっ!サワチャン!!」

  もじもじしている吉崎に突然話しかける声。

  それは、桜高の吹奏楽部と軽音部の顧問を務めている教員、山中さわ子だった。

  幸いにもデストリアンが出現した位置から離れたところにいたため難を逃れていた。

  吉崎は思わず大きめな声で叫んでしまう。

  さわ子 「ホント久しぶり・・・!何年ぶりなの!?もう7、8年ぶりになる?」

  吉崎とさわ子は高校時代同じクラスの友人同士だった。 

  吉崎 「もうそのぐらい経つ!?」    

  さわ子 「ホント早いわよね・・・時間が過ぎるの。」
    
  吉崎 「目指していた教師に成れたんだ。」

  さわ子 「まぁね・・・レイナこそ警察官に成れたんだね。」

  吉崎 「うん。スゴイ部署だけど・・・。」  

  さわ子 「スゴイ部署??どんな所なの?」

  吉崎 「ロボットと一緒に怪物と闘う部署。昨夜が初陣だった・・・・。」

  さわ子 「ロボット・・・・・怪物・・・・・。」

  髪をかき上げながら視線を横にずらし、哀しく、切なげな表情を浮かべるさわ子。

  吉崎 「サワチャン・・・・?」

  さわ子 「その怪物のせいで・・・・・生徒達が・・・・犠牲になった・・・・。」
   
  さわ子の声は震えていた。